Rain Drops、6人体制ラストライブで届けた音楽への想い 意欲的な挑戦に溢れた2ndワンマン2日間をレポート
Rain Drops、最後の力を振り絞った2日目
一方で、2日目はセットリストを大きく変えて挑んでいた。
序盤は「明日は日曜日」からスタートし、バラード調の「Butterflies」、そしてアップテンポな「TAKE OFF」へと繋いでいくという流れだ。全員でゆったりと歌い上げる楽曲から始めたことで、会場がじわじわと温まっていくのを感じた。
4曲目の「トンデモワンダーズ」のカバーは、sasakure.UKによるポップなナンバー。1日目は披露していなかった楽曲だ。力一が「ライブはまだまだ始まったばかりです」と言うと、「僕らの月は多角形」「シャロウ」を立て続けに歌唱した。
するとここで、また1日目には歌わなかった「シグナル」や「ラブヘイト」、そして鈴木が一人で「ルマ」のカバーを披露していく。曲中に煽りを入れたりしながら、オーディエンスを熱気の渦へと誘い込む。1日目とはまた違った雰囲気があった。
そして何といっても注目は、中盤に緑仙が披露した「ラブカ?」のカバーだろう。キャラクターのイメージの相性といい表現力といい、素晴らしい選曲だった。
後半はオリジナル曲を畳み掛けて本編は終了。とりわけ「Under The Moon」では歌いながら感極まって泣いているのが歌声から伝わってきた。
アンコールでも力一とえるによる「ヴィラン」という意外な選曲が光る。原曲のダークな世界観とVTuberというバーチャルな存在の組み合わせが見事だ。
セットリストを大きく変えたことでまったく異なる世界観に仕上がり、さらにカバーの選曲が絶妙だった今回の2日間。童田がこの日でRain Dropsを卒業することも発表されていたため、メンバーひとりずつコメントを送る一幕もあった。
6人での最後のパフォーマンスとなる楽曲は「エンターテイナー」。Rain Dropsの代表曲というべきこの曲を最後の力を振り絞って歌う6人。鳴り止まない拍手を見ながら、全員が名残惜しそうにステージを退場していた。