ST☆RISH、4年ぶりの新曲「マジLOVEスターリッシュツアーズ」に込められた“今の時代にこそ響く”メッセージ
今年の6月で12周年を迎える『うたの☆プリンスさまっ♪』(以下『うた☆プリ』)シリーズ。2019年に公開された初の映画『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム』は全編ライブ映像という内容とその出来栄えが大いに話題になったが、今年、さらなるスケールが期待される最新作『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ』が公開されることが発表された。それに先立ち、主題歌となるST☆RISHの新曲「マジLOVEスターリッシュツアーズ」が4月6日に発売され、4月18日付のオリコンシングルウィークリーランキングでは初登場4位にランクイン。早くも注目を集めている。CDシングルとしては『ウルトラブラスト』以来4年ぶりとなるST☆RISHの新曲に、いったいどんなメッセージが込められているのか。紐解いていこう。
今を生きるST☆RISHが「世界は一つだ」と呼びかける
ST☆RISH全員による、〈「世界は一つだ」と響けよMusic〉というユニゾンから始まる「マジLOVEスターリッシュツアーズ」。新ビジュアルやジャケット写真などで7人がパイロット風の衣装を着用していることから、世界旅行をテーマにしているのだろうと予想していたが、聴き進めるとそれだけではないことがわかっていく。メンバーが順番に決めゼリフをささやくのは『うた☆プリ』ならではの展開だが、今回はST☆RISHの頭文字ではなく、“START OURS”の頭文字を使っての展開。カップリング曲「ST☆RT OURS」とのつながりを見せ、いつもとは違う始まりに早くもドキドキさせられる。力強いギターとベースに誘われながら始まるAメロは、今私たちがいる世界を歌う歌詞。移りゆく空も、暗いニュースも、すべてこの地球で今起きていることだと彼らが歌う。続くBメロで登場する〈会いたい〉という言葉もまた、まさに今の時代にこそ響くもの。ST☆RISHと今この時を共有していることを感じさせてくれる。
私たちに寄り添った彼らは、共に次の一歩を踏み出していく。サビでは、「マジLOVE2000%」からおなじみとなった〈Get you!〉などの合いの手を交え、“最高”の表現を上書きしていく。振り返ると、「マジLOVE1000%」で、〈ねぇ最高な時間を旅しませんか?〉と歌っていた彼ら。今回の新フレーズ〈本気×愛(ほんきかけるあい)〉が「マジLOVE」の言い換えであることに驚かされつつ、気づけば私たちはST☆RISHに、とうとう〈見たことのない絶景ってヤツ〉への旅に連れて行ってもらうことになる。
これまでの曲で、大革命を起こし、城を建てたりと、常に私たちの度肝を抜いてきたST☆RISHだが、この新曲は共感を覚える部分がとても多い。〈確かめようよ?人と人との絆の可能性を(共に)〉というフレーズもまた、人とつながることの大切さを実感する今ならでは。ST☆RISHの7人が、私たちのすぐそばにいるのだとさりげなく感じさせてくれる。旅を入口に、“世界は一つだ”というメッセージが込められた「マジLOVEスターリッシュツアーズ」。旅への招待を受けたら、世界をこの目で共に見たいという思いを強くした。
まっすぐに歌い上げる、ファンへのラブレター
さらに触れておきたいのが、カップリング曲の「ST☆RT OURS」だ。タイトル曲に対比してバラードなど穏やかな楽曲がカップリングになることが多い『うた☆プリ』だが、この「ST☆RT OURS」は、それだけに留まらない名曲。壮大なオケをバックに7人が朗らかに、そしてまっすぐに歌い上げるのは、ファンへのラブレターだ。
〈何十年経った後も 年取ってきちゃったねってジョークを(Start ours)笑い合い突っ込みあって みんなで歌おうよ?〉
愛する人が人気アイドルになっていく様をそばで支えるというスタンスが、『うた☆プリ』の魅力のひとつ。一方で『うた☆プリ』というコンテンツがどんどん大きくなり、寂しさを感じたことがあるファンも少なくないのでは。そんなファンたちに駆け寄って、手を握ってくれるように歌うST☆RISH。その優しさは、始まったときからずっと変わらない。