スフィアやTrySailら所属のミュージックレイン、少数精鋭から生まれる音楽への熱量 “ファンファースト”なレーベルカラーを紐解く
そのように各自の個性が詰まったソロ楽曲を、オリジナルとは別のメンバーが歌唱することで新たな楽しみ方を提案したのが、「ミュージックレインCDコレクション企画」の第2弾『シャッフル -Precious 4 Stars-』と第3弾『シャッフル -Bright 3 Waves-』だ。前者は寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生の4名、後者では麻倉もも、雨宮天、夏川椎菜の3名が、お互いのソロ曲をシャッフルしてカバー。例えば戸松が「光のフィルメント」(オリジナルは高垣彩陽)で伸びやかな美声を響かせたかと思えば、豊崎は「I wanted to do」(オリジナルは寿美菜子)を愛らしい歌声で表現して楽曲のポップな魅力を抽出。ソロではクール系の楽曲が大半の雨宮天が「パンプキン・ミート・パイ」(オリジナルは麻倉もも)でキュートに振り切った歌声を聴かせるなど、意外な組み合わせのカバーも多く、それぞれのシンガーとしての新たな一面や今後の可能性をも期待させる好企画盤となっている。
そもそも<ミュージックレイン>所属のアーティストが、なぜここまで個性豊かかつクオリティの高い音楽作品を発信し続けることができるのか。それはきっと、レーベル自体が所属アーティストのことを第一に考えてプロデュースしているからなのだと思う。現在<ミュージックレイン>に所属しているメンバーは、基本、同レーベル主催のオーディション出身者であり、プロとして現場に立つ前からレーベルの管理のもと、声優やシンガーとしてのノウハウを学んできた。レーベル側としては、育成の段階から彼女たちの将来性を見越したプロデュースができるわけで、それが各人の個性を最大限に活かした活動に繋がっているのではないだろうか。それは、いまや屈指のライブバンドでもあるCHiCO with HoneyWorksのボーカリストとして活躍するCHiCO、スウィート&ピュアな歌声で数々のアニメ主題歌を担当するhalcaにも当てはまることだろう。
<ミュージックレイン>には現在、2017年開催の『第三回ミュージックレインスーパー声優オーディション』を経て同レーベル所属になった3期生と呼ばれるメンバー、相川奏多、橘美來、夏目ここな、日向もか、宮沢小春も在籍。まだ声優としてのキャリアは浅いながら、アイドルを題材にしたメディアミックスコンテンツ『IDOLY PRIDE』のメインキャストを務め、劇中のアイドルグループ・月のテンペストとしてライブイベント「リスアニ!LIVE 2022」に出演し、日本武道館の大舞台に立つなど、着実に経験を積んでいる。彼女たちフレッシュな新人勢を含め、今後も少数精鋭の音楽レーベル&マネジメントとして、安心して「レーベル買い」できる音楽を届けてくれることだろう。
■リリース情報
『ミュージックレイン・オールスターMIX ”バイブル” mixed by DJ和』
発売中
『シャッフル -Precious 4 Stars-』
発売中
アーティスト:寿美菜子・高垣彩陽・戸松遥・豊崎愛生
『シャッフル -Bright 3 Waves-』
発売中
アーティスト:麻倉もも・雨宮天・夏川椎菜
<ミュージックレインCDコレクション企画>
公式Twitter:https://twitter.com/musicraynCD2021