BTS、「Butter」にかけるグラミーへのブレない想い 授賞式を前にメンバーの言葉から紐解く
誰のために音楽をするか、その答えはいつもARMYだった
米国ビルボードシングルチャート「HOT100」で1位獲得をはじめ、「24時間で最も再生されたYouTube MV」「K-POPグループの内、24時間で最も再生されたYouTube MV」「YouTubeプレミア動画の最多視聴者数」「YouTubeプレミアMVの最多視聴者数」「公開後の24時間 Spotifyで最もストリーミングされた曲」と5つのギネス世界記録を更新するなど世界中から支持を得た。
また、『Zach Sang Show』のインタビューを見てみると「楽しい感じの曲は久しぶりだったので、普段使わない声にも挑戦してみて、学ぶことが多かった」(JIMIN)と、メンバーたちも楽しい気持ちを取り戻している様子を窺わせていたのも印象的だ。
グローバル記者会見では、ARMYたちがBTSを愛する理由を語るインタビューを見たというJINが「“同世代の話をしてくれてありがとう”という声がありました。今悩んでいてどうすればいいかわからないとき、僕らを見て共感できる方が多いことに気づきました」と語っていたのを思い出す。
そしてRMが「僕たちの役割は何なのか、僕たちはなぜ存在するのか、何のために音楽を作り、何を生み出しているのか……どういう価値を創造すべきかについてはすごく責任は重いですが、『Butter』でまた一つ僕たちなりの答えを出したと言えます」という言葉が重く響く。
ARMYの見たいものと、BTSが届けたいものと。双方の想いが交わることで生み出されてきたのが、BTSの最新作なのだ。「Butter」は自粛モードの鬱屈とした日常さえもスムーズに受け入れ、さらに“次こそはグラミー賞受賞を!”という熱い気持ちが溶け合った作品といえそうだ。
まだまだ、思い通りにいかない世界。新型コロナウイルスは、このタイミングでもBTSに襲いかかる。3月29日には、JUNG KOOKが陽性判定を受けてしまった。その回復具合が心配される中、ARMYに向けてInstagramで「みなさん、僕は元気でいます」とメッセージを添えた動画をアップしたJUNG KOOK。
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“ARMYと共にここまで来た”という気持ちが彼を突き動かし、“この姿を届けなければ”と撮られた動画のように見えた。ARMYが待っている限り歩みを止めるわけにはいかない。そんなブレることのないBTSの強い想いが、今回のグラミー賞には詰まっている。念願の受賞、そして最高の舞台でのパフォーマンス披露という目標が叶うことを願わずにはいられない。