乃木坂46、ゆず、10-FEET、Cocco、DA PUMP……3月23日リリースの新譜より5作品をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は3月23日リリースの乃木坂46『Actually...』、ゆず『PEOPLE』、10-FEET『10-feat』、Cocco『プロム』、DA PUMP『DA POP COLORS』の5作品をピックアップした。(編集部)

乃木坂46『Actually...』

 デビュー10周年を経てリリースされる通算29枚目のシングル。表題曲はグループの新章、新機軸を表すかのようなシリアスさを感じるダンスナンバーに。1〜2期生メンバーの卒業、3〜4期生の活躍、そして5期生の加入と変化のタームが続くグループにとって新たなステージへと歩みを進める挑戦的な楽曲に仕上がった。その他、今年成人式を迎えた“新・華の2001年組”メンバーによる「価値あるもの」、4月いっぱいでグループを卒業する2期生・北野日奈子のソロ曲「忘れないといいな」、3期生・佐藤楓が初センターを務めるアンダー曲「届かなくたって…」、そして加入したばかりの5期生が歌う「絶望の一秒前」など、乃木坂46の未来を見据えたナンバーにも注目だ。

乃木坂46『Actually...』

ゆず『PEOPLE』

 コロナ禍が始まった直後に、ファンから送られた言葉をもとに制作された「そのときには」、名曲「桜木町」のアフターストーリー「NATSUMONOGATARI」、エレクトロ、フォーク、ヒップホップが刺激的に絡み合う「奇々怪界-KIKIKAIKAI-」、親子の絆をテーマにした歌詞を、叙情的なメロディ/ハーモニーとともに描いた「風信子」。2020年以降の2年で生み出された楽曲を収めた16thアルバム『PEOPLE』には、未曾有の事態に戸惑い、不安を抱えながらも、音楽を鳴らすことを止めなかったゆずの二人の軌跡が刻まれている。6月には17thアルバム『SEES』もリリース予定。奔放にして真摯なクリエイティビティが込められた2作のアルバムを持ってゆずは、25周年のアニバーサリーへと突き進む。(森)

ゆず - 16th ALBUM『PEOPLE』Spot Movie

10-FEET『10-feat』

 バンド結成25周年を迎えた10-FEETから、コラボレーションアルバム「6-feat」シリーズ第3弾『10-feat』が到着した。参加したのは、岡崎体育、氣志團、クリープハイプ、G-FREAK FACTORY、dustbox、Dragon Ash、 Hakubi、ヤバイTシャツ屋さん、山下康介楽団、WANIMAの10組。ジャンルや世代を超えたアーティストが集結していること自体が10-FEETの愛されぶりの証明であり、原曲に対するリスペクトと自由な発想に裏打ちされた各トラック(カバーだけではなく、リミックスやフィーチャリングの要素も)の質の高さ、凄まじいばかりの熱量に打ちのめされる。テクノアーティストとしての凄みを見せつけた「1sec. feat. 岡崎体育」、まるでオリジナル曲のように血肉化させた「Fin feat. クリープハイプ」なども最高だが、個人的ベストは、真っ直ぐな演奏に胸を打たれた「goes on feat. 氣志團」。(森)

10-FEET - コラボレーション・アルバム 「10-feat」全曲トレーラー

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