嵐、聖地ハワイに刻まれた記録と記憶 ライブフィルム上映で再び凱旋果たす意義

 大ヒットロングラン上映中の嵐“初”のLIVE FILM『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』。この作品が海を越え、遂に3月22日、アメリカでの公開が決定した。さらに翌23日には、嵐が1999年にデビュー記者会見を行ったゆかりの地であるハワイでも公開される。本稿では特にハワイでの公開に注目し、嵐と同地での記録と記憶について考察したい

艶やかな赤を纏った新ビジュアルも

 3月22日、アメリカで劇場135館公開されることに合わせ、日本国内でも217館で同時に上映イベントが開催されることから、本作は再び盛り上がりを見せている。国内の劇場では、うちわ、タオル、ペンライト、サイリウムの持ち込み、ハンドクラップ、振り付けもOKの無発声応援上映が行われる予定だ。

 また日米同時公開を記念して、これまでの青から赤を基調とした限定ポスタービジュアルも公開された。“走り出せ、新たな景色へ”と題され、「Crazy Moon~キミ・ハ・ムテキ」のワンカットでGround Y(ヨウジヤマモト)による軽やかな赤の衣装を纏った5人が会場を見据えてエネルギッシュなダンスを披露する瞬間が映し出されている。この力強い5人の姿に、改めて胸を熱くしたファンも多いのではないだろうか。

嵐誕生の地・ハワイでの公開

 ハワイでの公開は、同地を拠点とする主要映画チェーンのConsolidated Theatresの劇場6館で上映されることになっており、ライブの総合演出を手掛けた松本潤は「僕ら5人とファンのみんなで作り上げたこのコンサート映画を同じ日にそれぞれの場所で観てもらえるなんて、本当に幸せな事だと思います。そして1999年にハワイで結成し、2014年のコンサートを経て、映画として、もう一度ハワイへ。想い出の詰まった地で、嵐の20年を詰め込んだ作品を届けられる事にとても意味を感じています。大変な状況が続く中、この映画が世界のどこかにいる誰かの、ほんの少しの彩りになってくれたら」とコメントを寄せている。

 ここで嵐とハワイの関係性について今一度振り返ってみたい。1999年にハワイ州ホノルル沖のクルーズ客船で、嵐の名を冠した旗を掲げた5人が多くのマスコミの前でデビュー記者会見を行い、CDデビューも発表された。デビュー会見を含め、2014年まで5人がハワイを訪れたのは計3回。2000年元日にはオーストラリアはシドニーで新年を迎えた後、ハワイへ飛行機で移動。時差を利用し、2000年到来を2度経験したほか、2002年には『ARASHI ファンツアー イン ハワイ』を行った。この時、直前に相葉雅紀は肺気胸を患ってしまうがツアーには同行。企画したファンとの交流イベントなどには参加したものの、激しいパフォーマンスを伴うライブには不参加に。この時の悔しさが、後に同地で行う15周年ライブで見せた涙に繋がっているのだ。

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