三阪咲、高校卒業と同時に叶えた“Zeppに立つ”という夢 弾き語りも披露したワンマンライブを観て

三阪咲、“Zeppに立つ”という夢

 3月6日、三阪咲のワンマンライブ『Saki Misaka LJK GRADUATION LIVE~夢のZeppで卒業式するってよ~』がKT Zepp YOKOHAMAで開催された。

 “高校生のうちにZeppに立つ”を夢の一つとして掲げていた三阪。高校卒業のタイミングと同時に夢を叶えたこの日、持ち前の多彩な魅力とチャレンジ精神でオーディエンスを楽しませ、次なる夢に向かう三阪の今後への期待も高まるライブを繰り広げた。

 学校の廊下や教室で撮影された、制服姿の三阪が無邪気な笑顔を見せるオープニング映像によってライブは開幕する。映像ののち、バンド隊のSEに導かれ三阪が登場。「最高の夜にしましょう!」との言葉を皮切りに、ステージはカラフルな照明とポップなバンドサウンドに彩られ、「今だけは好きなものを好きでいたい」を演奏する。オーディエンスとタオルを振りながらサビのハイトーンを気持ちよく響かせ、きらびやかなオープニングを飾った。バンドメンバーと拳を掲げ〈今ここで始まる さぁ仲間と一緒に〉〈ありったけの想いを込めて 誰よりも楽しんでみせて〉と力強く歌う「We are on your side」、「キミに会いたくなるんだよ」へと続く。大きなステージでも終始ファンとのコミュニケーションを欠かさなかった三阪だが、一方で堂々たる振舞いや力強く通る声は目が離せなくなるようなカリスマ性を携えていた。

 ダンサーとともにキレのある振りを披露した「StaRting PoiNt」では、〈夢の続きはここから〉という歌詞がひときわ存在感を放つ。このあと何度か実感するが、Zepp公演という夢を叶えた三阪は、もうすでに先を見て、夢の続きへと進んでいる。

 挨拶を挟み、「声は出せないけど、みんながクラップしているのが見えて最高です」と笑みをこぼすと、衣装について、「後ろがセーラー服みたいになってるんです」とこの日ならではのものだと解説。衣装やオープニング映像など、高校卒業を噛みしめるような演出も多々あったこの日だが、続く「DANNA」で見せたのは大人びたクールな表情。パワフルなドラミングやストロボ全開の照明演出と相まって、ワイルドな一面を見せた。降りしきる雨の音から続くのは「空梅雨」。抑揚のある歌声を聴かせると、洋楽的なカジュアルさを持った「Get Stronger」で低音を聴かせていく。幅広い歌い方で楽曲ごとにガラリと表情を変えた。

 無事に高校を卒業したことを伝えた三阪は、この日のライブを「卒業式」とした理由について、「やっぱり卒業式って一生に一度だし、すごく思い出になるものだなと思ったので、このライブがみんなの思い出になったらいいなと思って」と話した三阪。「ご出席ありがとうございます」と式典風に挨拶をし、笑いを誘う。ステージにはアコースティックセットが用意され、「Say Good Night」「僕でいいじゃん」「私を好きになってくれませんか」と恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。』(ABEMA)シリーズタイアップの楽曲をメドレー形式にして披露した。温かみのある落ち着いたサウンドで奏でられる楽曲は、三阪のダイナミックな歌声や細かなビブラートをドラマチックに目立たせる。「僕でいいじゃん」ではアコースティックアレンジが歌詞の切なさを増大させ、「私を好きになってくれませんか」では1サビでテンポを遅くし、キーボードのみのシンプルな音で歌声を響かせる。インパクトのあるアレンジで、三阪の魅力を引き立てた。

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