M!LK、メジャーデビューで踏み出した新たな一歩 キャリア史上最大規模のパシフィコ横浜公演で見せた決意表明

M!LK、パシフィコ横浜公演で見せた決意表明

 5人組ダンス&ボーカルユニット M!LKが、2月13日、メジャーデビュー後初のワンマンライブ『M!LK LIVE 2022 NEXT WINNER』を開催した。会場となったパシフィコ横浜 国立大ホールでの公演は結成3周年のアニバーサリーライブ以来となるが、あれから丸4年分の変化と経験をグループの成長として昇華させ、現在のM!LKの勢いを余すところなく伝えるスペシャルライブとなっていた。

 朝焼けのような光を集めるプリズムを象徴的に使ったオープニング映像に続き、ブラックとゴールドのローブに身を包んだ佐野勇斗、塩﨑太智、曽野舜太、山中柔太朗、吉田仁人が登場。LEDのスクリーンに映し出されるレッドカーペットやシャンデリアなどが、1曲目「Ribbon」の世界観を盛り上げていく。メジャーデビューというM!LKにとっての新章を祝福し、改めて互いの存在と絆を確かめ合うような幸福感溢れるオープニングだ。そこから「上昇思考クライマー」「めちゃモル」「サンキュー!N・D・K!」とアッパーなナンバーを立て続けに披露し、「男子スイーツ部発足します」ではライトブルーのカジュアルなスタイルに早替え。続く「恋がはじまる」の最後は山中のウィンクも決まり、み!るきーず(ファンの総称)を魅了した。

 7曲目となる「君の知らない世界へ」ではEBiDANメンバーのTEAM M!が登場し、M!LKの5人と共に、鏡を使ったミステリアスな世界観のパフォーマンスを繰り広げる。舞台やミュージカルの一場面を見ているかのようなシリアスな演出もまた、ここまで培ってきた表現力があってこそだろう。鏡の中の世界へ閉じ込められてしまった5人に代わり、<PAINT IT RED>のタイトルを掲げて登場したのはBLACK M!LK。DAICHI、JINTO、JYUTAROのハードなダンス、HAYATOとSHUNTAのワイルドなボーカルが先ほどまでとは正反対の魅力を振りまいている。M!LKの“突然変異ユニット”としてスタートした当初は、キャラクターとしての棲み分けという要素も強かったと思うが、今回のようなセットリストの流れの中で見るBLACK M!LKは、もはや個々のスキルを磨いてきた5人の魅力/表現力のアナザーサイドであり、光も影も互いに引き立て合えるグループに成長していることを伝える役割も担っていたのではないかと思う。M!LKとしての基盤と挑戦の境界線が、常に前進していることを感じさせるようなゾーンでもあった。

 中盤は、5人それぞれの個性を爆発させたソロコーナー。トップバッターの吉田は緑の宇宙人スタイルで登場し、テレビゲームのような画面と一体化しながら「宇宙ジャンボリー」を披露。塩﨑は蝶ネクタイに半ズボンで「サラブレッド御曹司 CITY BOY」をコミカルに歌い上げ、曽野は「行けたら行くよ」で瞬間移動のイリュージョンを決めてみせる。カラオケ風の画面をバックに「妄想ドン・キホーテ」を激辛採点により完唱できず悔しがる佐野は、真っ赤な薔薇を手に現れた山中へバトンタッチ。「愛してるよ」の決め台詞と共に「Amore~僕は君に愛を叫ぶ~」を披露し、ソロコーナーを締め括った。

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