M!LK、5人での新たなスタートと進化を約束した『energy』ワンマン公演

M!LK『energy』ワンマン公演レポ

 4月17日、M!LKが神奈川県・カルッツかわさきで『M!LK SPRING TOUR 2021『energy』』の初日公演を行った。ワンマンライブとしては昨年1月以来1年3カ月ぶりであり、現在の5人体制になってからは初めてということで、開演前の場内は早くからみ!るきーず(M!LKファンの総称)の静かな興奮と期待感に包まれていた。

 白いバラからはらりと舞い落ちる、2枚の花びら。砂時計がひっくり返され、止まっていた時が動き出す。鼓動のようなビートが鳴り始め、心電図を模した光が走り出した。5枚のLEDパネルの中に5人の姿が映し出され、いざ、み!るきーずの元へーー。オープニング映像からそのまま飛び出してきたかのような5人は、まるで発光しているかのようなブルーブラックのロングコートを纏っている。待ちに待ったこの瞬間、再会を祝して届けられた1曲目は「疾走ペンデュラム」だ。「会いたかったぞー! 来てくれてありがとう!」という佐野勇斗の絶叫から「テルネロファイター」へとなだれ込み、塩﨑太智は「東京! どんどん飛ばして行くぞー!」と扇動。「SAY YEAH」では山中柔太朗が「盛り上がる準備は出来てるの!? 俺らに愛される覚悟は出来てるの!?」と煽りながらみ!るきーずへの想いを爆発させ、惜しみない愛を込めた「Goin’Down」へとテンポよく進めていった。

 4曲を歌い終えると、会場を見渡しながら「み!るきーずのみんな、久しぶりー!」、「ペンライト、久しぶりに見た(笑)!」と感想を口にする5人。吉田仁人は「このような状況の中、足を運んでいただきましてありがとうございます。全力でパフォーマンスしますので、楽しんでもらえたらと思います」と短く挨拶をし、ミラーボールのもとでファンキーなディスコチューン「行けたら行くよ」を初披露。曽野舜太と塩﨑太智がメインボーカルを務める「SDR」をパワフルなパフォーマンスで届け、エネルギッシュなナンバーが並んだ前半パートを締めくくった。

 透け感のある布を使ったコンテンポラリーなイメージ映像で、大人っぽい表情を見せる5人。モノクロの世界と激しい雨音で会場の空気は一変し、次なるゾーンへの扉が開かれる。全身白の衣装に身を包んだ5人は溢れ出す感情をぶつけるように「May」を歌い上げ、「君の知らない世界へ」では3脚の椅子を使った妖艶なパフォーマンスで魅了。現在18歳のラッパー・さなりが書き下ろした「energy」はオートチューンをかけた5人の声が新鮮で、個々のしなやかな動きや流れるようなフォーメーションのダンスも相まって、M!LKの新しい魅力が引き出された1曲となっていた。直後のMCでは佐野が息を切らしながら「めちゃしんどいじゃん、これ! M!LKすごいわ!」と漏らしていたが、5人の表現力こそがものを言うこういった楽曲はこれからもぜひ期待したいところだ。その後、初披露となった「何処へ」と「君がくれた宝物ならココにある」は、歌詞に、そして歌に、しっかりと思いを込めてみ!るきーずへと届ける。メンバーの背後に広がる銀河と客席で光る無数のペンライトが混ざり合っていくようで、ライブ会場ならではの、とても美しい光景が生まれていた。

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