山下智久、ずっと真夜中でいいのに。、[Alexandros]、家入レオ、Da-iCE……2月16日リリースの新譜5作レビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は2月16日リリースの山下智久『Face To Face』、ずっと真夜中でいいのに。『伸び仕草懲りて暇乞い』、[Alexandros]『Rock The World/日々、織々』、家入レオ『10th Anniversary Best』、Da-iCE『REVERSi』の5作品をピックアップした。(編集部)

山下智久『Face To Face』

 世界に活躍の場を広げる山下智久が、ニューシングルをリリース。表題曲は昨年9月に初の配信楽曲として発表した「Beautiful World」に引き続き、プロデューサーにUTAを迎えた。ビートを主体とした美しく広がりを感じさせるトラックに、穏やかに語りかけるようなボーカルと高音を響かせるコーラスが重層的に絡み合う。コロナ禍で、これまで当たり前だと思っていたことが叶わなくなって久しい現在、本当に大切な人の存在がより際立って感じられる、といった気づきを込めた楽曲は、一方で〈もう歩けないと思う時 その声に背中押されて 誰かのためもっと強くなりたいと願う〉というフレーズなど、支えてくれるファンへの感謝も充実感とともに感じることができる。様々な経験を経て、シンプルに音楽と向き合っている姿が表現された楽曲だ。(渡部)

TOMOHISA YAMASHITA - New Single 'Face To Face ' M/V TEASER #2

ずっと真夜中でいいのに。『伸び仕草懲りて暇乞い』

 昨年11月から今年2月にかけてキャリア最大規模の全国ホールツアーをやり遂げた“ずっと真夜中でいいのに。”(以下、ずとまよ)。2ndフルアルバム『ぐされ』からちょうど1年ぶりにリリースされる4thミニアルバム『伸び仕草懲りて暇乞い』は、このプロジェクトの音楽的な進化を明確に示す作品となった。ネオソウル、ヒップホップ、ジャズが混ざり合うトラックのなかで、“君”との微妙で切実な距離感を描いた「違う曲にしようよ」、〈あなたの帰りを いつまでも/待っている〉というラインが響くずとまよ流のシティポップ「夜中のキスミ」など、ポップスとしての強度がさらにアップ。現代の10代後半〜20代の心情を映し出す解像度の高さ、感情の起伏とリンクしたACAねの歌も素晴らしい。(森)

ずっと真夜中でいいのに。『伸び仕草懲りて暇乞い』 Trailer(ZUTOMAYO - NOBISHIGUSAKORITEITOMAGOI)

[Alexandros]『Rock The World/日々、織々』

 [Alexandros]の2022年第1弾シングル。「Rock The World」は、思春期の夏を描いた映画『グッバイ、ドン・グリーズ!』の主題歌に起用されたロックチューン。〈泣きたくなるほど なるほどに/僕らはちょっと強くなれる〉から始まる冒頭のフレーズを響かせた直後、鋭利な疾走感溢れるバンドサウンドが出現。メロウかつエッジーなギター、濃密なグルーヴを放つベース、緻密にして爆発的なリズムを刻むドラムがせめぎ合い、世界に飛び出す勇気を刻んだ歌が真っ直ぐに突き刺さる。「日々、織々」ではブラックミュージック的なバイブス、ラップを交えたボーカルとともに、“不安や憂いもあるけど、日々を楽しんでいこう”というメッセージを提示。メンバーのリラックスした雰囲気が伝わる音像も気持ちいい。(森)

[Alexandros] - Rock The World (MV)

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