「一周目の冬」インタビュー
安斉かれん、ミステリアスキャラ脱却し等身大の自分へ 音楽を通して届ける、ありのままの気持ち
安斉かれんが、昨年9月からシングル7作連続リリースをスタートし、1月19日には第4弾「一周目の冬」を配信。この連続リリースでは、全ての曲のサウンドやビジュアルのテイストが異なっており、安斉による作詞もそれぞれの世界観に寄り添うような言葉が綴られている。
ドラマ『M 愛すべき人がいて』の主役への抜擢で注目を集め、そこから俳優として、シンガーソングライターとして、慌ただしい毎日を過ごす安斉だが、2021年は自分の好きなことにじっくりと向き合えた1年だったという。デビューから約2年半、様々な経験を経て、安斉は今どんな気持ちで音楽と向き合っているのか。直近のシングルリリース曲の制作と共に、彼女の等身大の言葉を聞いた。(編集部)【最終ページに読者プレゼントあり】
ありのままの自分でいられるようになった
ーーまずは昨年の振り返りを。安斉さんにとって2021年はどんな年でしたか?
安斉かれん(以下、安斉):2020年はドラマ(『M 愛すべき人がいて』)に出たりとか、いろいろと初めての経験が多かったので、目の前のことにひとつひとつ集中して取り組む感じだったんですよ。でも、2021年は音楽を作ったり、歌詞を書いたり、自分の好きな絵を描いたり、これまで以上にじっくり自分と向き合いながら過ごせた1年だったと思っていて。それによって自分の中にある感性を伸ばせた実感がありますね。いつも以上にいろんな音楽を聴いたりもしたので。
ーーどんな音楽をよく聴いていました?
安斉:私はわりとオールジャンルでなんでも聴くんですけど、去年はちょっと昔に戻った感じがあったかな。1周まわってまたOASISをよく聴いたりとか。
ーー安斉さんは元々、ロックがお好きなんですよね。
安斉:そうですね。やっぱかっこいいなって再確認しました(笑)。
ーー絵を描くっていうのは?
安斉:私は絵画を見るのがすごく好きでよく美術館に行くんですけど、去年は初めて自分で描いてみたんですよ。緩い感じで犬をアクリル絵の具で描いたりとか。まあそれはほんとに趣味でしかないので、お見せできるほどのものではないんですけど。
ーー絵を描いてるときはどんな感情なんですかね?
安斉:無心。そういう時間が心地いいんですよ。音楽を作ってるときはいろいろなことをじっくり考えていることが多いので、絵を描くことで気持ちのバランスが取れているのかもしれないです。
ーー昨年、他にも何かハマったことってありました?
安斉:まだコロナが収まってない状況なので、去年はけっこう自炊にハマりましたね。何でも作るんですけど、玉子焼きを作るのが好きで。玉子焼きってかなり奥が深いから、自分なりに追求してますね。
ーー甘い玉子焼きもあれば、だし巻きみたいなものもありますけど。
安斉:全部作る。あとはお餅を入れたりとか、いろいろアレンジもするし。自分で作ったものを食べるのは楽しいですよ。美味しいし(笑)。
ーー今、すごく家庭的な一面が垣間見えましたけど、安斉さんはご自身のパブリックイメージについてどう感じていますか?
安斉:どうなんですかね? 今日のメイクさんははじめての方だったんですけど、「怯えてきました」って言われて(笑)。見た目だけで言うと、けっこう怖い感じのイメージを持たれることが多いかもしれないです。まあでも、その人がどんな人かって、実際に会ってみないとわからないものじゃないですか。だから私はどんなイメージを持たれていてもあまり気にしないですね。みんなのイメージを聞くのはおもしろいし。「へぇ、そんなふうに見られてるのかぁ」みたいな(笑)。
ーーデビュー当初はミステリアスな印象が強かったですけど、そこから約2年半の活動の中で徐々にパーソナルな面が見えるようになっている気もしていて。ご自身としては素の自分をもっと知って欲しいという感覚はあまりないですか?
安斉:確かにデビュー当時はミステリアス売りみたいな感じだったから。自分でもそれを演じるじゃないですけど、続けていくうちに、「ほんとの自分ってどんなキャラだっけ?」って、わからなくなっちゃった時期もあった(笑)。でも、ある時期からテレビのバラエティ番組に出演したり、いろいろ表に出る機会が増えたタイミングで、作らず、飾らず、ありのままの自分でいられるようになったんですよね。だから今はもうめっちゃラクっていうか。そのまんまを思いきり出して活動できているので。そういう自分を好きになってもらえたらいいなっていう思いもあるにはあるけど、でもまあ自分として自然に活動できているので、どう見られてもいいかなって。そういう感じですね。