安斉かれんに聞く、ドラマ『M』主演以降に湧く音楽に対する情熱「チャンスをいただいたので今度は自分が頑張るしかない」

安斉かれんに聞く、音楽への情熱

 ドラマ『M 愛すべき人がいて』でヒロインのあゆ役を演じ、一躍脚光を浴びることになった安斉かれんが通算5枚目となるシングル「僕らは強くなれる。」を配信リリースした。

安斉かれん / 僕らは強くなれる。

 令和元日(2019年)の5月1日にエイベックスからメジャーデビュー後、イベントでは観客の前に姿を見せずにパフォーマンスしてきた彼女。MVやInstagramを通して近未来の世界観を貫いてきた彼女は、初演技にして初主演のドラマで注目を集めたことをどう感じているのか。京都橘高校吹奏楽部と共演し、自身でソプラノサックスの演奏も披露したMV撮影を含め、彼女のアーティストとしてのルーツを探るとともに音楽に対する思いを聞いた。(永堀アツオ)

ありえない経験をさせてもらったなと思っています

安斉かれん

ーーまず、ドラマ『M 愛すべき人がいて』が大きな話題になったことはどう捉えてますか。

安斉かれん(以下、安斉):放送するたびにTwitterのトレンドに入っていて。多くの方が見てくれてるんだなと思うと、すごくありがたかったですね。私としては、とてもいい経験をさせてもらったなと感謝しています。人生で最初で最後だと思うんです、初演技で、初主演なんて。ありえない経験をさせてもらったなと思っています。今後のアーティスト活動に生きてくることもたくさんありましたし、何よりとても楽しかったですね。

ーー楽しめたんですね。

安斉:毎日楽しかったです! もちろん、最初は「私でいいの?」と思ったし、不安やプレッシャーもあったんですけど、スタッフさんや演者さんがみんな優しくて。怒涛の日々だったんですけど、ほんとに楽しかったですね。

ーーご自身のアーティスト活動にはどんな影響がありそうですか。

安斉:いろんなことがあると思うんですけど、一番近い現実的なことでいうと、お芝居をしてる自分を毎回モニターで確認していたので、どう撮られて、どう映ってるのかを知れたことが大きかったですね。それまでは動いてる自分というのをあんまり見たことがなかったから。今後のMVでのパフォーマンスにも繋がっていくだろうし、目線の配り方とか、表情の作り方とかはすごく勉強になりましたね。

ーーアーティストの安斉かれんより先に、あゆ役の安斉かれんとして世間に認知されたことに対してはどう感じてますか。

安斉:名前を知ってもらえたことで、去年リリースさせていただいた3部作とか、昔の曲も聴いてくれるので嬉しい限りです。あ、この子、アーティストだったんだって知ってもらうことがスタートなので。ここからは、音楽をもっともっとやっていきたいです。ここで一度、ちゃんと音楽に集中したいなと。チャンスをいただいたので、今度は自分が頑張るしかないなって思ってます。もっともっとたくさんいい曲を作っていきたいです。

ーーちなみに自粛期間中にご自身の音楽と向き合ったりしてました?

安斉:考え方次第では良い機会だなと思って。いつも爪が長いんですけれど、自粛期間中なら爪を切ってもいいなと思って、爪を切って、ギターを弾いたりしていました。時間がたくさんあったので、ピアノも弾いたりとか。勝手に弾いちゃうんですよね。あとは、Switchやってました(笑)。「あつまれ どうぶつの森」とか「スマブラ」(大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)にハマってました。もともとインドアなので充実した日々でした。

ーー(笑)。ピアノはもともと弾けるんですよね。

安斉:はい。小1から3年くらい、エレクトーンを習ってて。その頃、お父さんにThe Rolling Stonesのライブに連れてってもらって。ストーンズのバックバンドのアルトサックスとかドラムが、めっちゃかっこいい!ってなって。楽器がやりたいなと楽器屋さんに行って最初はジャズがやりたかったんです。それでサックスにしたんですけど、中学生になって、吹奏楽部に入ってみたら、クラシックだったんです。でも、中学時代は、吹部をやるためだけに学校に行って流ような感じで。アルトとソプラノをやってたんですけど、アンサンブル(選抜の四人で)で県大会に出て金賞を取ったりとかしてて。本当は吹奏楽が強い学校に進んで楽器やりたいと思ってたんですけど、髪型も自由なクリエイティブスクールを選んだら、吹部の部員が8人しかいなくて。楽器は趣味程度になって、高1から歌になりましたね。

ーーなんで歌だったんでしょう。

安斉:音楽がとにかく好きだったので音楽全般ができるようになりたかったんです。楽器ができても、歌も上手くなりたいって感じで歌をはじめて。

ーー(笑)。楽譜が読めるから作曲もできますよね。

安斉:いつか作曲にも挑戦していきたいなとは思っています。まだ表に出せるクオリティーじゃないんですけど、いつか出せるように、ちょっとずつ作ってます。作詞に関しては、あまり音楽と関連づけていなくて。普段から日常的に日記のようなものをつけていて。思ったことや見た風景をただメモしていって。曲を頂いたら、そこから引っ張ってくるっていう形なので、好きなように書いてますね。

ーー音楽的なルーツというと?

安斉:影響を受けたのは洋楽ばかりですね。ただ、ジャンルはロック、ポップス、ジャズ、R&B、なんでも聴きます。クラシックもやり始めて好きになったし、音楽はなんでも好き。今やってるJ-POPは自分の中では新しくて。それまでは、例えば、声質的に言ったら、ザラ・ラーソンがフィーチャリングしているClean Banditの「シンフォニー」とかが歌いやすかったりしますね。音楽として好きなのはアリシア・キーズとか、アリアナ・グランデとか。音楽も声も顔も好きなのは昔からセレーナ・ゴメスですね。ビジュアルも超好き。そういえば、それこそ、私もセレーナのことはドラマから入って好きになったんですよ。小学生の頃にドラマ『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』を見て好きになって、歌もいいなってなったので。

ーーまさに『M 愛すべき人がいて』から入ってくる子もいるかもしれない。でも、小学生には見せれないか。激しいキスシーンもあるし。

安斉:あはははは。6話の喧嘩とかもいきなりでヤバイですからね(笑)。

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