nowisee、未来を予見した革新的バンドが現代で鳴らす音楽 1st Periodから再始動に至ったバックストーリー

nowisee

 6年前、今の音楽シーンを予見したかのようなクリエイター集団に出会った。各分野のプロフェッショナルとして6名で活動しているユニットnowisee(読み方:ノイズ)だ。音楽、映像、ノベル、コミックを軸として、ファンコミュニティ発想とアプリアルバムにて従来の音楽業界のシステムをDX(デジタルトランスフォーメーション)したクロスコンテンツ・プロジェクトだった。メンバーの実名は明かされていないが、携わってきたCDの総売上が1,500万枚を超すという6人組の異才集団であり、プロジェクトは2017年に1st Periodの終了を迎えていた。

 そんなnowisee が、2021年6月に配信シングル「not the end」にて復活した。

 年またぎでの12カ月連続リリース、2nd Periodのスタートである。そして、2022年2月8日に第7弾目となる作品がリリースされる。プロジェクトにおいてキーとなるナンバー「プロトスター」だ。

 儚げな歌声が突き抜けていく浮遊感ある四つ打ちチューン。荘厳な弦楽器、語りかけるかのようなボーカリゼーション。歌心がまっすぐに伝わるポップソング。“未来がどんな形であれ、それは自分だけが起こせる奇跡”、そんな願いを表していく具体的な歌詞描写が映像を思い浮かばせてくれる。謎めいたnowiseeのメンバー、Strange Octave(Vo)とプロジェクトの発案者であるMinimum Root(Gt)に再始動したnowiseeの現状について話を聞いてみた。(ふくりゅう)

1st Periodから約4年、バンドを再始動した理由

nowisee – プロトスター[Music Video]

ーーnowiseeへの取材は2度目となるのですが、6年前の取材時、未来の音楽シーンへのビジョンが明快だったなあと2022年の今、答え合わせができました。2nd Period によって再始動後、12カ月連続リリースをされたのはどんなきっかけだったのですか?

Minimum Root:1st Periodでは、常にシングル級のクオリティでアルバム数枚分の楽曲を作っていたんですね。当然のように精根尽き果てて。なので、復活するまで充電期間を必要としました。そこから“ふと、もう一度やろっか”とメンバーで集まって。滅多に集まらないんですけど、そこでベクトル、目的が必要となって……。1st Periodの残り3作でマスタリングエンジニアをやってくれていたトム・コインが亡くなったんですよ……。

ーー世界で最も尊敬されているSTERLING SOUNDのマスタリング・エンジニアですね。

Minimum Root:当時、残り3カ月分の作品は、トムの遺志をついでくれているという方を紹介していただいたのですが、トムが入っていない状態では作りたくなかったのが本音で、自分たちでマスタリングしようって。それこそ、2年目にアメリカに行ってトムに再び会うことを目標にしていたので。でも、トムに会えずに終わってしまって。命の儚さを知ってほしいというテーマでnowiseeは音楽活動を行っていたのですが、自分自身が体験してしまうという……。休みの期間に、ギターのAdd Fatと日本の音楽なんだけど海外で鳴る音というか、サウンド作りにおいて大事にしたいポイントの話をして。やっぱり、トムが手がけてくれたサウンドが聴こえてくるんですよ。それで、最終的にnowiseeの作品が話題になって、トムの墓前にアルバムを持っていけたらいいなって思ったんです。

ーーなるほど。

Minimum Root:“世界に通用する音楽、トムに届く音楽をやろう!”ってメンバーに話したら、みんなのってくれて。もう一度やろうとなって、今のレコード会社のスタッフに会うことができたんです。やるならば、1年間連続でリリースをしてみようと。ひとつの目標ですね。いい大人なので凝り出したら永遠にやってしまうので、〆切が必要なんですよ。それが原動力になりました。

Strange Octave:それこそ、1st Periodのときは、何も考えていないふわっとしたところからはじまって。

ーー当時は、早すぎたコンセプトでもあったので、やりながら決めていった感じですよね?

Strange Octave:そうですね。残酷toneというアートワークを手がけるアニメーターがメンバーにいるんですけど、彼の絵を軸に曲やノベルも作りはじめて、“生きる意味とは?”という、みんなで考えられるようなテーマにしようと決めていきました。でも、2年間でその問いに答えを出せたかというと、正直そうでもなかったんです。そもそもnowiseeってバンド名が“Now I See”という“ようやく気がついた!”という意味なんですね。なので、1st Periodでの終わり方は、それはそれでよかったのかなって。次のときに問えるというか。もちろん一生“ようやく気がついた!”って言い続けているんだと思うんですけど。なので2nd Periodでは、もう一度問い直すという。考え直しているんです。振り返りながらも、当時よりはわかっていることも多いんじゃないかなって。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる