UNISON SQUARE GARDEN、ほぼノンストップで駆け抜けた目が離せない怒涛のライブ 『Patrick Vegee』ツアーファイナルレポ

ユニゾン『Patrick Vegee』ツアーファイナルレポ

UNISON SQUARE GARDEN(写真=Viola Kam (V'z Twinkle))

 次々に曲を繋いで駆け抜けてきたライブは、あっという間に終盤を迎える。意識をしっかり持っていないと振り落とされるかのような勢いで「天国と地獄」と「シュガーソングとビターステップ」がプレイされ、会場はこの日最高潮のボルテージに。そして本編最後に用意された曲は『Patrick Vegee』と同じく、「101回目のプロローグ」。転調が繰り返される中で披露された斎藤のアカペラパートは、心にグッとくるものがあり、リスナーの耳と目を一瞬たりとも離させなかった。90分という限られた時間のなか、最小限のMCと曲間によりほぼノンストップで18曲を披露したライブは、これにて終了。

 アンコールでは「当たり前にライブを続けるバンドでいたい」と語り、制限がある世の中でもライブができる方法があるのであれば、それを実行するまでだという姿勢を見せた斎藤。続けて告げられた「ライブの楽しさはライブじゃないと埋まらないから」という言葉には、観客席から拍手が起こった。斎藤からしたら何気なく放った一言だったかもしれないが、コロナ禍になってもあらゆる方法で対策を取りながら、生のライブをすることをやめずに歩んできた彼らだからこそ、説得力がある言葉だ。さらに、ライブに行きたくても行けなかった人もいることに対し、「またいつでも気が向いたときにふらっと来てほしい」という思いを聞いたときは、ライブ活動は来場者だけを楽しませるだけでなく、今後ライブに行きたい人のためにも繋がるのだと気付かされる。再びギアを全開にした彼らが「crazy birthday」など3曲をプレイし、会場が熱狂に包まれるなか、本公演の幕が閉じた。

 UNISON SQUARE GARDENは春にニューシングル『kaleido proud fiesta』のリリースや、自主企画対バンツアーの開催も決定した。彼らはいつだって未来に楽しみを用意してくれている。ライブに行きたいと思ったタイミングで、ぜひ足を運んでみてほしい。

■セットリスト
1.Simple Simple Anecdote
2.Hatch I need
3.マーメイドスキャンダラス
4.Invisible Sensation
5.フライデイノベルス
6.カラクリカルカレ
7.Nihil Pip Viper
8.Dizzy Trickster
9.摂食ビジランテ
10.夜が揺れている
11.夏影テールライト
12.オーケストラを観にいこう
13.Phantom Joke
14.世界はファンシー
15.スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
16.天国と地獄
17.シュガーソングとビターステップ
18.101回目のプロローグ

ENCORE
1.crazy birthday
2.オトノバ中間試験
3.春が来てぼくら

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