Aimer、BiSH、マカロニえんぴつ、Girls²、優里……1月12日リリース新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は1月12日リリースのAimer『残響散歌/朝が来る』、BiSH『FiNAL SHiTS』、マカロニえんぴつ『ハッピーエンドへの期待は』、Girls²『We are Girls²』、優里『壱』の5作品をピックアップした。(編集部)

Aimer『残響散歌/朝が来る』

 TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』(フジテレビ系)のオープニング/エンディングテーマを収めたダブルA面シングル。オープニングテーマ「残響散歌」は、ドラム、ピアノ、ホーンが絡み合うスリリングなサウンド、激しい起伏を繰り返し圧倒的なカタルシスを生み出すメロディが一つになったアッパーチューン。スピード感に溢れた旋律とともに〈逃げ出すため ここまで来たんじゃないだろ?〉というラインを放つ歌声からは、Aimerの新たな魅力が伝わってくる。〈繰り返し 繰り返し 血を流すたましいが〉とはじまるサビのフレーズに心を打たれるエンディングテーマ「朝が来る」では、祈りにも似た歌声を響かせる。『鬼滅の刃』の世界観と強くリンクしながら、先が見えない現状を生きる人々の心を揺さぶるメッセージを込めることで、普遍的な楽曲へと導いている。(森)

Aimer「朝が来る」MUSIC VIDEO(テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編エンディングテーマ・先行配信中!)

BiSH『FiNAL SHiTS』

 2023年で解散する“楽器を持たないパンクバンド”BiSHが、解散まで12カ月連続で楽曲リリースを行うと発表した。第1弾となる本作は、彼女たちの全楽曲を手がける松隈ケンタプロデュースによるストリングスと骨太なギターサウンドを合わせたエモーショナルなナンバー。〈いつか終わりは来ちゃうから 後悔しないように〉〈サラバ 僕ら出会えたんだ 共に歩き涙流したね〉など、これまでのBiSHの歩みを想起させる歌詞をメンバーそれぞれが力強く歌い上げる。サビの最後には〈いつかまたこの場所へ〉というフレーズも織り込まれ、前身ユニットであるBiSの2014年リリースの楽曲「FiNAL DANCE」との共通点も見え隠れする。ラストイヤーに向け、走り出した彼女たちの勇姿を最後まで見届けたい。(渡部)

BiSH / FiNAL SHiTS [OFFiCiAL ViDEO]

マカロニえんぴつ『ハッピーエンドへの期待は』

 「はしりがき」(『映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』主題歌)、「ハッピーエンドへの期待は」(映画『明け方の若者たち』主題歌)などの話題曲のほか、マカロニえんぴつの真骨頂と呼ぶべきエモーショナルなラブソング「なんでもないよ、」、彼らのルーツの一つであるハードロックの要素を前面に押し出した「TONTTU」、DISH//に提供した「僕らが強く。」のセルフカバーなどジャンルを超越し、全方位的なポップネスが発揮されたメジャー1stアルバム。緻密かつ濃密なアレンジメント、メンバーの高いプレイヤビリティを活かしながら、ロックバンドとしての強烈なダイナミズムも感じられ、彼らが掲げ続けている“全世代に向けたポップミュージック”をさらに具現化させた充実作だ。(森)

マカロニえんぴつ Major 1st Full Album「ハッピーエンドへの期待は」 全曲Teaser

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