【EXILEを紐解く5つの質問】20周年特別企画、メンバー全員リレーインタビュー第2回:NESMITH

EXILEリレーインタビュー第2回:NESMITH

 2001年9月27日のメジャーデビュー以降、メンバーの勇退や加入を繰り返しながら、音楽シーンの最先端を走り続けているダンス&ボーカルグループEXILE。2021年9月27日にデビュー20周年のメモリアルイヤーに突入した。

 リアルサウンドでは、EXILEの20年とこれからの活動に向けた「EXILE20周年特集」を展開中。その特集の一環としてメンバー全員登場のインタビュー企画をスタートする。EXILEの20年の歩みの中で、それぞれがどのように活動し、ファンやシーンと向き合ってきたかを5つの質問を通して紐解いていく。

 毎週更新のリレーインタビュー、記念すべき第2回はNESMITHの思いを聞く。(編集部)

■思い入れのあるライブ or 楽曲(シングル、アルバム)

NESMITH:これはEXILEのオリジナル曲ではなく、J Soul Brothersの楽曲をEXILEとしても歌い続けてきたという形なんですが、「Fly Away」はすごく思い入れがありますね。僕は2009年にEXILEに加入したので、それまではソロや二代目J Soul Brothersの一員としてLDHに所属していて、EXILEを一ファンとして見てきた時代があるんですけど、この曲はEXILEに入る前からいろいろな節目で歌わせていただいています。初披露は、僕がまだEXILES(EXILE TRIBE発足以前のEXILEから派生したグループの総称)と呼ばれていた頃、LDHの第1回武者修行のファイナルでしたね。その時のボーカルは、僕と現在DEEP SQUADとして活動しているTAKA。(橘)ケンチ・(黒木)啓司・TETSUYAも当時は4人組のダンスユニットとして参加していて、第一章EXILEと同じ6人編成でパフォーマンスしました。そして、その後に参加した『EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 ~ASIAN DREAM~』の最終決戦では、日本武道館のステージで、TAKAHIROくんが入る前のEXILEと僕で「Fly Away」を歌わせていただきました。二代目 J Soul Brothersが始動してからは、SHOKICHIとも歌わせていただいたり、そういう歴史のある楽曲なので、今でもこの曲を聴いたり、パフォーマンスすると初心に戻れますね。

■EXILEのメンバーとして心掛けてきたこと

NESMITH:EXILEのメンバーになって12年、グループを代表して取材を受けさせてもらうことも多いんですけど、そういう場では自分が喋った言葉がEXILEの言葉になるので、メンバーみんなの共通認識をちゃんと自分に落とし込んで、自分の想いも絡めながら話すようにしています。もちろん、自分の想いと重ねて、個人的な意見を話す機会もあるとは思うんですけど、誰が喋っても軸はブレていないというか。やっぱりEXILEは結束が固いんだなっていうのを、歌やパフォーマンスだけでなく、言葉や文字からも感じ取ってもらえるように、すごく気を遣って話していますね。

――EXILEのボーカルとして心がけていることはありますか?

NESMITH:パフォーマーもそうだとは思うんですけど、特にボーカルは自分の心の状態やバランスが歌に出るので、自分のことをちゃんと知った上で、自分の言葉で伝えるというのを心掛けています。あと、レコーディングの時は、頭の中で絵を描いて、言葉の緩急や詞の流れを意識しながら歌ったりしますね。だから、アゲ曲はギラギラに(笑)。ミディアムナンバーやバラードは、その歌詞が誰に向けたものなのかを意識して歌うようにしています。

■ファンとの繋がりを感じた瞬間

NESMITH:最新アルバム『PHOENIX』で、「Freedom」という曲の作詞をさせてもらったのですが、この歌詞はまさにファンの皆さんとの繋がりを感じたことで生まれましたね。初めはコロナ禍で自分が感じたことを踏まえて、「今の状況がハッピーになればいい」という歌詞にしようと思っていましたが、歌詞を書いている時期に、LDHの動画コンテンツ「CL(シーエル)」の1周年を記念したライブイベントを行って、そこで考えが変わりました。

ーー2021年8月16日に行われた『CL 1st Anniversary Live 2021』ですね。どのように考えが変わったのでしょうか?

NESMITH:CL1周年の企画で、ファンの方から「私とEXILE」というお題で思い出エピソードを送っていただいて、イベント中でもいくつかご紹介したのですが、終了後に改めて全て読ませてもらったんです。そうしたら、僕らが日本を元気にするために、いろいろな想いを楽曲に込めて届けてきたものが、ファンの方一人ひとりの人生の中でいろいろな形で捉えられていて。中には「昔、彼氏とよくカラオケでEXILEの曲を歌っていました。その彼氏が旦那になって、今も一緒に歌っています」というようなポジティブなエピソードもあれば、「昔、ウチの子どもがいじめられていたんですが、EXILEの楽曲に勇気づけられて、今ではEXPGに通ってEXILEを目指して頑張っています」というような、悲しみを乗り越えて頑張っている方からのメッセージもありました。ハッピーな話はよく耳に届くんですけど、この企画でファンの皆さんが包み隠さず、素直なエピソードを送ってくださったことで、自分が思っていた以上に、皆さんの人生とEXILEは密接に関わっているんだと知らされましたね。だからこそ、そういった想いもできる限り歌詞に乗せられたら、皆さんの悲しい思い出をポジティブに変換できたらという気持ちで「Freedom」を書き上げました。

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