嵐、不在を感じさせなかった5人の優しさ サプライズ尽くしの1年間を過ごして

 嵐が活動休止してから間もなく1年が経過しようとしている。2020年の同じ時期には活動休止を受け止めきれず、嵐のいない日々がどのようなものか想像すらできなかったことをはっきりと覚えている。しかし振り返ってみれば、忙しくも嬉しいサプライズがいくつも用意されていた1年であったように思う。本稿ではメンバー個人の活動や作品のリリースなど含め、2021年の“アラシゴト”を振り返ってみたい。

メンバーそれぞれの活動でファンを笑顔に

 『東京2020オリンピック』にて『NHK東京2020オリンピック・パラリンピック』放送スペシャルナビゲーターを務めたのは櫻井翔と相葉雅紀だ。『サンデースポーツ』『グッと!スポーツ』(共にNHK総合)でアスリートたちと交流を深めた相葉と、これまでもキャスターとして真摯に取材を重ねアスリートたちから絶大な信頼を得ている櫻井のタッグが実現。会期中に放送された様々な番組では多くのアスリートたちが2人を通してエピソードを披露するなど、彼らにしか引き出せない表情や魅力あふれるトークでオリンピック・パラリンピックを盛り上げた。

 また、7月16日にはこれまで未配信だった嵐のカップリング曲やアルバム初回盤収録曲、ボーナストラックなどのストリーミング配信がスタート。入手困難だった限定盤のみの名曲も含め、これで嵐がリリースしたほぼ全ての楽曲がサブスク解禁され、いつどこにいても嵐の音楽を感じることができるようになったのだ。松本潤の「ずっと嵐の楽曲に触れていて欲しい」という思いが現実のものとなった。

 レギュラー番組や連続ドラマ主演でもこれまでと変わらぬ活躍でファンを楽しませてくれた櫻井、相葉。片や二宮和也は2022年には主演映画2本の公開を控えている。2021年序盤こそ控えめだった松本も、下半期になると一気に活動が活発に。主演を務めるドラマシリーズの映画化作品『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』が12月30日に公開、その前日12月29日には地上波にて『99.9-刑事専門弁護士-完全新作SP新たな出会い篇』(TBS系)も放送される。映画とドラマのPRで怒濤の番組出演ラッシュを果たしている現在、ファンにとっては嬉しくもレコーダーの残量の確保に忙しい日々が続く。

5人の絆を感じるSNSでのやりとり

 5月23日には、嵐として初のライブフィルム『ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』も発表された。2019年12月23日、『ARASHI Anniversary Tour 5×20』のツアー中、一日限りで開催された東京ドームでのシューティングライブ以来、ファンの間ではいつ、どのような形で映像化されるのかが話題となっていたが、映画館の大画面で再びこの時の嵐のパフォーマンスを見ることができるとは。そんな歓喜の声がSNSには溢れた。

 さらに嵐のデビュー日でもある11月3日、ドルビーシネマ限定の先行公開日にはさらに大きなサプライズが待っていた。丸の内ピカデリーでの作品上映後、突如ステージに相葉、櫻井、二宮、松本の4人が登壇しファンを驚かせた。さらに櫻井から「ちょうど1週間前に大野さん含めて5人で飲んでね」と5人が10カ月ぶりに揃ったエピソードも明かされ、相変わらずの仲の良さも披露。また記念撮影の際には、向かって一番左に立つ相葉が右手を伸ばし、まるで大野智がいるかのごとくエア肩組みポーズを披露し“5人で嵐”をアピール。これを受けてSNSではファンを中心に感動の声が上がっていた。

 
 
 
 
 
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 11月26日の全国公開日には嵐の公式Twitterが更新され、舞台挨拶のため北海道の旭川市を訪れていた櫻井が「北の大地で温かく迎えていただきました!ホットホット!ホットホット!」とツイートすれば、この投稿に他のメンバーが反応。相葉、二宮、松本らメンバーが続けて投稿し、松本の「きっと誕生日の大野さんも喜んでるでしょう」という投稿に「喜んでいる智で〜す」と大野が反応すると、メンバーからお祝いのコメントが相次いだ。こうしたTwitter上のやりとりがまるでグループメールを思わせ、実に嵐らしいサプライズでファンを喜ばせた。
さらに、全国の映画館では無発声の応援上映も開催。筆者も実際に何度目かの鑑賞で参加したが、楽曲に合わせて揺れる5色のペンライトがライブを彷彿とさせ、懐かしく美しい風景であったと当時に、多くのファンの嵐を思う気持ちの強さにも心を打たれた。

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