『Fly Out!! NamiotO vol.0.5 〜Original collection〜』インタビュー
伊波杏樹、自分と向き合って表現していく生き様 「必要とあらば駆けつけて、手を差し伸べる人間でありたい」
「また会えるよ。」に込めた感謝の想い
ーー「I promise you...」は一転、表現力も含めてすごく胸に響くバラードですね。前半は永遠の愛を誓い、後半には別れがあって、実はすごく悲しい歌なのかなと。相手は家族なのか恋人なのかとか、いろいろな物語を想像しました。
伊波:壮大なバラードを作ろうというところから始まっていった曲です。実体験を元にしているんですけど、詳しく語ることはせず、聴いてもらった方の感じ方が正解だと思っています。ただ誰にでも起こり得ることで、その時に悲しくなるのか不安で怖くなるのか、立ち止まるのか先に進むのか、聴いてくれた人の選択次第でルートが変わっていくイメージですけど、最後がどんなものだったとしても「側でちゃんと寄り添い続けるよ」ということが伝えられる楽曲になったらいいなと。
ーー最後の「また会えるよ。」では、伊波さんが作詞作曲を担当しています。
伊波:「また会えるよ。」は2年前にデモまで録っていた曲なんです。当時のマネージャーさんから「作詞をしてみたら?」とお声がけいただいて、なんとなくワードを集めて、自分が感じたことをメモしてみるところから始まって。そうこうしているうちに、明確にメロディラインのようなものが出てきて、それをスマホのボイスメモに録って多田さんに簡単なコードをつけてもらったものが、デモとして残っていたんです。「この曲が咲くのは今回なんじゃないか」と思って引っ張り出してきて。今までも何度かタイミングはあったんですけど、噛み合わずチャンスを逃し続けていて。このアルバムで花咲くことになれば、置く場所はやはり最後だろうと。
ーーこれはライブをイメージしているんでしょうか。
伊波:はい。この曲に関しては、レコーディングの時からステージからの情景とか、みんなの笑顔が明確に見えていました。最後のラララ〜で歌うコーラスは、一緒に歌えるようにみんなのパートをわざと空けているところもあって。そこがライブで初めて完成して、ライブならではの情景になったら嬉しいなと思います。
ーー2年前に作ったということですが、歌詞は2年前のままですか。
伊波:はい。世の中がこういった状況になる前だったので、ハキハキしているしギラギラしているし、光に向かって手を伸ばし続けている姿が、鮮明に浮かぶ歌詞になっていて。自分自身でも2年間、この歌詞にかなり背中を押されました。過去の自分に背中を押されて、「歌ってやろう!」という気持ちで歌った時は、もうその先の景色まで見えていましたね。伊波杏樹という人間を通して、過去・今・未来まで、もう進んでいるんだなということを実感したというか。だからこの曲が作る景色をライブで観ることが、今からとても楽しみで。想像はできているけど、実際に観たらきっと想像以上で泣いちゃうんじゃないかという気持ちと、皆さんへの感謝の思いがすごく詰まっている曲です。
ーー2022年1月29日にはライブ『Fly Out!! ~Reach out your hand!~』が開催されます。そんな景色がすぐ目の前まで迫っていますが、どんなライブにしたいですか。
伊波:皆さんと直接会うのは2年ぶりなので、しっかり感謝を伝えたいと思います。6月にオンラインライブをやった時は、楽しかったけどやっぱりどこかすごく寂しくて。私は皆さんと一緒に作るライブが好きなんだと実感しました。伝えて受け取ってくれる人が明確にいることが、楽しいと思える瞬間です。
ーーちなみに『Reach out your hand!』には、どんな意味を込めたんでしょうか。
伊波:“手を差し伸べる”という意味で、一人ひとりの手を引っ張って、一緒に飛び出そうという気持ちを込めました。アルバムの『Fly Out!!』は私が飛び出すぞっていう想い、ライブの『Fly Out!!』は皆さんと飛び出すためなので、意味合いがちょっと違います。そんなダブルミーニングで、ちょっとだけかっこいいことをしてみました(笑)。
「夢を持つだけならいくら持ったっていい」
ーー伊波杏樹名義での歌は、舞台やアニメで表現するものとは違うわけですが、自分自身を表現するという意味ではどんな風に感じていますか。
伊波:今回作詞をやってみて、自分が生きて感じてきたことーーつまり生き様みたいなものを記すんだと思いました。自分はどんなことが嫌で、どんなことに大きな喜びを感じるのか。どんなことが好きで、何を努力できるのか。全部が1本の軸でつながっているんだなってすごく思ったんです。それが自分の表現のルーツだし、自分のしたいことだと思いました。
ーーそう気づいて、何か変わった部分はありましたか。
伊波:今までは役を通して、誰かの人生を生きていくこと、自分じゃない人になってその世界を旅することが生きがいだったんですけど、気づいた時は、自分自身の人生と、応援してくれるみんなの人生も大事にしたいと思うようになっていて。それぞれの幸せに対して、背中を押せる人間でありたいと思うようになりました。でも、それってすごく大変なことですし、それぞれのペースでそれぞれの幸せのために、必要とあらば駆けつけてその時は必ず手を差し伸べるみたいな、そういう人間でありたいです。その時に私自身が胸を張って、「伊波杏樹の人生はこれだ!」と言い続けられる表現をしていたいと思いました。
ーーピンチの時に手を差し伸べてくれるヒーローみたいですね。
伊波:どうですかね(笑)。かっこよすぎちゃう気もしますが、アーティストってそういう存在なんだと思います。昔の曲が今も歌われ続けているのは、そういうことじゃないですか。聴く人のタイミングがあって、愛され続ける。私の曲もそうなったら嬉しいし、私の存在がそうなれたらいいなと思います。自分に素直でい続けることを伝えたいし、着飾ってたとしても続かない。演じている時は役ですけど、自分でいる時こそ、素直に真っすぐでいようと思います。
ーーインタビューを通して感じたのは、伊波さんは真面目で言葉に力があるということです。でもラジオを聴くとすごく面白くて、フランクですよね。今回の制作は自分自身を見つめ直すことにもなったと思いますが、自分では自分をどういう人間だと思いますか。
伊波:うーん……真面目だとはよく言われますし、「そうなのかもしれんな~」と最近は自分でも思います。嘘はつかないというか、つけないので、すごく不器用です。でも、言っていること、信じているものはずっと一貫している。自分はお芝居が好きで、歌が好きで、そういうことが誰かの活力になるとずっと信じているので。ある意味では良くも悪くも、ずっと夢を見続けられている人かなって。あれもやりたい/これもやりたいと、夢がどんどん増えていくから、仕事に関してはわがままに夢を持つことが得意な人間です。叶う/叶わないに関係なく、夢を持つだけならいくら持ったっていいというか。だから、仕事の夢にはわがままだけど、そこへ行きつくために実直に向き合う。そんな思いで生き続けている不器用な人間なのかなと。
ーーそういう伊波さんだからこそ、ずっとついて行きたい/応援したいとファンは思うんでしょうね。
伊波:そうなんですかね。でも私を応援してくれる人は、みんな変わっているなって思います(笑)。ただ、今までは「私なんかを応援してくれて」と言っていたけど、『Fly Out!!』を作ったことも含め、様々なことがきっかけになって、「私なんか」ってあまり言わなくなりました。ありがたいなって思うし、感謝や愛を嘘偽りなく伝え続けたい。あとは大好きなお芝居を続けるためにも、楽しみたいですね。
サイン入りチェキプレゼント
伊波杏樹のサイン入りチェキを1名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。
応募方法
リアルサウンド公式Twitterと公式Instagramをフォロー&本記事ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドTwitterアカウント、もしくはInstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。※チェキはランダムでの発送となりますので、メンバーの指定は受け付けておりません。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
リアルサウンド 公式Twitter
リアルサウンド 公式Instagram
<締切:2022年1月18日(火)>
■リリース情報
伊波杏樹『Fly Out!! NamiotO vol.0.5 〜Original collection〜』
12月8日(水)発売
・初回生産限定盤(BOX)¥7,150税込(デジパック+フォトブック仕様CD)
・初回盤(DIGIPAK)¥4,950税込(デジパック+フォトブック仕様CD)
・通常盤(Jewel Case)¥3,300税込
<Tracklist>
1.「もし叶うなら」 25 years old
(作詞・作曲・編曲:多田三洋)
2. GOOD LUCK,のHANDSIGN
(作詞:伊波杏樹 作曲・編曲:多田三洋)
3. Dubing Water
(作詞:伊波杏樹 作曲・編曲:多田三洋)
4. I Copy ! You Copy ?
(作詞:伊波杏樹 作曲・編曲:多田三洋)
5. An seule étoile
(作詞:伊波杏樹 作曲・編曲:多田三洋)
6. I bet my life
(作詞:伊波杏樹 / 渡邊亜希子 作曲・編曲:多田三洋)
7. VICTORIA
(作詞:伊波杏樹 作曲・編曲:多田三洋)
8. 笑描き唄
(作詞:伊波杏樹 作曲・編曲:多田三洋)
9. I promise you...
(作詞:伊波杏樹 作曲・編曲:多田三洋)
10. また会えるよ。
(作詞・作曲:伊波杏樹 編曲:多田三洋)