LOWBORN SOUNDSYSTEMと豪華ゲストが盛り上げた渋谷の夜 笑いと熱気に満ちた『ギリギリシティ vol.127』レポ

『ギリギリシティ vol.127』レポ

 それは、実に幸福感あふれる祝祭空間であった。

 エクストリームな音楽性とセンスが海外からも注目されているオルタナティブエレクトロバンド、LOWBORN SOUNDSYSTEM(ローボーンサウンドシステム)。彼らが主催するイベント『ギリギリシティ』のスペシャル版『ギリギリシティ vol.127』 in SHIBUYA SPが、12月22日に渋谷VISIONで開催され、会場は予想を上回る盛り上がりを見せた。

 最初に説明しておくと、『ギリギリシティ』とは打ち込み系を主体としたライブとDJとお笑いが三位一体となった、他に類を見ないイベントだ。2006年2月に始動して以降、高円寺の無力無善寺、ルーツ、新宿JAMと拠点を移しながら進化し続け、ここ10年前後は四谷アウトブレイクで定期的に開催されてきた。本イベント前日にあたる12月21日もアウトブレイクで126回目が開催され、今回のスペシャル版は127回目となる。常に攻め続けようとする、その姿勢とバイタリティには驚く他ない。

 イベントは17時にスタート。DJ TAKASHI FURUSAWA、DJ OCCHIIIという『ギリギリシティ』レギュラー陣がフロアをいい感じにグルーヴさせたところで、DJ DEKKAこと芸人デッカチャンが絶妙なJ-POPの選曲とMCでさらにヒートアップさせる。イベントはそのままお笑いコーナーに突入し、まずは『ギリギリシティ』第1回からレギュラー出演している芸人、ギブ大久保が昭和ネタのショートギャグを連発。続いてお笑いプロレス集団・西口プロレスからやってきたユンボ安藤が登場する。ここでユンボ安藤が刺客として用意してきたのが、ものまねタレントのよしえつねお。アニマル浜口に扮したよしえが繰り出すギリギリなネタの数々に、爆笑の嵐が巻き起こる。

 お笑いを堪能したところで、ここからはゲストDJコーナーに突入。このエクストリームな流れも『ギリギリシティ』ならではの醍醐味なり、と言ったところか。まずはTOWA TEI、DJ TASAKAらゲストがそれぞれスペシャルなダンスタイムを演出する。そして、あやまんJAPANのアゲアゲなパフォーマンスがパーティ感をさらにアップさせたところで、TAKASHI FURUSAWAのDJを挟んでLOWBORN SOUNDSYSTEMのライブへ、という怒涛の展開が繰り広げられたのであった。

 LOWBORN SOUNDSYSTEMにとって2021年は、12年ぶりとなる新作『LAST GAME』を配信リリースし、6月23日と24日にはiTunesのエレクトロニックアルバムランキングで3位に輝くという、大きな手応えをつかんだ年であった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる