LOWBORN SOUNDSYSTEMと豪華ゲストが盛り上げた渋谷の夜 笑いと熱気に満ちた『ギリギリシティ vol.127』レポ
今回のライブはそのアルバムから「中央線の歌」「かたはらいたし」など、代表曲を矢継ぎ早に披露。「お子ちゃまマインド」「たかが朝まで数時間」を経て、ローボーンらしいエレクトロ系な「CHANGE」で終了という、息をもつかせぬハイテンションな疾走感満点のライブであった。「かたはらいたし」のMVがヨーロッパ(主にイタリアとフランス)、アメリカとカナダを中心に10万回再生を越えたり、「CHANGE」のMVがインドネシアなどのアジア圏を中心に10万回再生を突破するなど、彼らの個性的な音世界は今やワールドワイドに注目されている。彼らのライブを見れば、誰もがその事実に納得するはずだ。
オルタナエレクトロバンドと称されることが多いローボーンのサウンドには、テクノ、ヒップホップ、ロック、ハウスなど様々なジャンルの音楽がボーダレスに異種交配し、90年代クラブカルチャーの雑多なエネルギーが渦巻いている。言うなれば、『ギリギリシティ』とは、そのカオスをイベントとしてさらに拡張させたものなのだ。今回のスペシャル版の出演者、特に豪華ゲスト陣の顔ぶれからも一目瞭然である。LOWBORN SOUNDSYSTEMのリーダー・古澤彰(Vo/Gt/Prog)によると、「自分たちがこれまで影響を受けた人たちの中から、イベントの趣旨に合うスペシャルなゲストにお願いした」とのこと。確かに、ゲスト陣はどれも活動を通じて未知のワクワク感を開拓し続けているアーティストばかりで、この日もそのワクワク感は最後まで消えることがなかった。
ローボーンのライブ後は、砂原良徳のDJ、ロボ宙と曽我大穂のプロジェクトであるa-ho-boのライブ、そして古澤いわく「オリンピックイヤーの締めに大トリをお願いしたいDJ」としてFPMの田中知之がフロアを大いに盛り上げ、ハッピーなバイブレーションに満たされたままイベントは幕を下ろした。
「平日からみんなで楽しめて最高だよね。ありがとうございました。メリークリスマス!」
DJ終盤での田中知之のMCに、フロアでは拍手と笑顔が広がる。それはコロナで失われた日常がようやく戻ってきつつあることを物語る、実に感動的な光景であった。
聞くところによると、LOWBORN SOUNDSYSTEMは、コロナ禍で中断していた2ndアルバムの制作を2022年早々に再開させる予定だという。今回のスペシャルパーティの手応えがどのようにフィードバックされ、発展していくのか。まだまだ楽しみは尽きない。
『ギリギリシティ vol.127』 in SHIBUYA SP ダイジェスト映像
『ギリギリシティ vol.127』 in SHIBUYA SPのダイジェスト映像をYouTubeにて公開。LOWBORN SOUNDSYSTEMのライブを中心にギリギリシティのレギュラー陣の演奏模様を視聴することができる。
■イベント概要
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業
LOWBORN SOUNDSYSTEM プレゼンツ
『ギリギリシティ』vol.127 in SHIBUYA SP@渋谷VISION
2021年12月22日(水)
<GUEST DJ>
TOWA TEI
田中知之(FPM)
砂原良徳
DJ TASAKA
DJ DEKKA
<LIVE>
LOWBORN SOUNDSYSTEM
a-ho-bo(ロボ宙&曽我大穂)
<DJ>
OCCHIII
古澤彰(LOWBORN SOUNDSYSTEM)
TAKASHI FURUSAWA
<お笑い>
ユンボ安藤
ギブ大久保
<パフォーマンス>
あやまんJAPAN
<VJ>
ZOE
LOWBORN SOUNDSYSTEM公式サイト:https://www.lowbornsoundsystem.com/