木村拓哉、平井 大とのトークで終始驚きっぱなし? ラジオから聞こえた2人の異なるスタンス

木村拓哉
木村拓哉

 木村拓哉が1月19日にリリースする2ndアルバム『Next Destination』は、一味違った作品になりそうだ。それは、例えるなら実在した人物の生涯を、それ以外の人が叙述した“伝記”のような。

 その共著者とも言える楽曲提供者たちも、山下達郎、真島昌利、糸井重里、Creepy Nuts、鈴木京香(作家名:音葉)、平井 大、Kj(Dragon Ash)、MAN WITH A MISSION、明石家さんま、BEGIN……と壮観な顔ぶれだ。

 ミュージシャンとして、俳優として、TVスターとして。それぞれが見てきた“木村拓哉”の一面を、音楽という形で共感することができる体験。それは、私たちの中にもある“木村拓哉”という大きな存在感があればこそできるチャレンジ作品と言える。

 「僕はね、今回拓哉さんの“男の柔らかい部分”を引き出せるような曲が作れたらいいなとは思ったんですよ。そこって一番カッコ良かったりするじゃないですか」とは、本作で「Beautiful Things」を提供した平井 大の言葉だ。

 木村がパーソナリティを務めるラジオ『木村拓哉 Flow supported by GYAO!』(TOKYO FM)にて、12月のマンスリーゲストとして出演した平井は、楽曲提供が決定する前から木村に向けて曲を作っていたというほど、本作に勇んで参加したことを明かした。

 木村と平井は、こうして対面でトークするのは今回の収録が初めて。だが、以前より木村は平井のパフォーマンスに対してリスペクトを寄せてきたこと、そして何よりサーフィンを愛する木村にとって「きっと海に入ってるんだろうな」という平井の雰囲気から「全然遠い立ち位置の人じゃない」という親近感に繋がっていたという。

 だが、そんなふうに木村が感じていた以上に、平井のスタンスはまるで寄せては返す波のように自然体だった。親しみを感じている木村に対して「僕、すごいナーバスですよ。もうね、人見知りだから。くよくよするの。初めて会う人がいる時とかね」と思わぬ発言が飛び出し、木村も思わず「マジで!?」とタジタジに。

 かと思えば、「いやいや、その“くよくよ”をソッコーなくしていただくためにも、いろんなお話をしていきたいなと思うんですが」と仕切り直す木村に「うん! Alright!」というノリのいい相槌を打ってみせる場面も。また、根っからのハワイ育ちかと思えば「生粋の江戸っ子」だと返され、今「将来の夢は?」と聞かれたら「ピラミッドや宇宙人を調べたい」という予想外の答えが。極めつけは「ハマったアイドルはいた?」という問いに「ボブ・マーリーとかね」と、木村が想定したであろう答えとは違うものが次々と飛び出し、笑いを誘う。

 さらに、ライブ当日なのにウクレレを電車に忘れてしまい、最初の3曲ほど楽器なしでパフォーマンスを披露したことや、アルバムを作るよりもストレスがなく「やってみたかった」と2週間に1曲のペースという驚異的なスピード感で連続配信をしたこと、さらに最初はフロントマンになるつもりがなかったのに関わらず、歌うことに「なっちゃった」など……凝り固まった常識を覆すエピソードも。

 それでも「ステージで起きたことが正解ですから。その感じでいいかなっていうね」とあっけらかんとしている平井。平穏な凪かと思えば、急に高波がやってくるかのような平井とのトークを、木村は「マジで?」「ウソ!」と驚きながらも、まるで初めての海でサーフィンをしているかのように楽しんでいる様子が微笑ましかった。

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