BTSや『MAMA』も…韓国アーティストの欧米公演、盛り上がり方に違い? 現地で人気を得るのに必要なこと

K-POP、欧米での安定的な人気に必要なこと

 これらの反応から、現地では定番の掛け声とは異なる、一種の合いの手のようなものが見られたと言える。実際、「I NEED U」のサビ前のコーラス部分に当たる英語詞は、一緒に歌いたくなるキャッチーさがあるのだ。キャッチーさという点では、PSY「江南スタイル」が世界的にヒットした秘訣にも直結するだろう。欧米圏で人気を得る楽曲には、言語に関わらず、聴く側がとにかくノリやすいことや、語感の良さが関係している。

 いずれにせよ、現地のARMYの熱狂具合が韓国や日本に劣らないことは確かだ。最近はBTSに関する話題がひっきりなしにあるが、それは必ずしも音楽性の評価に限ったことではない。国連本部でのスピーチや、各SNSで話題になった路上でのゲリラライブなど、総合的なアピールによって存在感を出すことが、認知度やファンダムの拡大には欠かせない。

 先日、K-POP音楽授賞式『MAMA』が近年中にアメリカで開催されることが発表された。人気K-POPグループの中にはビルボードへのランクインやアメリカでのメディア露出などを果たすグループも見受けられる。欧米における韓国アーティストの存在感は増しているものの、それが“現地に根付いた人気”と言えるまでには、様々な工夫が必要かもしれない。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「音楽シーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる