「最優秀ビデオ賞」はOfficial髭男dism BE:FIRST、乃木坂46、NiziU、THE RAMPAGEら登場、『MTV VMAJ』レポ
『MTV VMAJ 2021 -THE LIVE-』が11月25日、都内某所で開催された。“ミュージックビデオの祭典“として毎年行なわれている同イベントは、「今年の音楽シーンを彩った世界基準の優れたミュージックビデオ(以下、MV)」を輩出したアーティストが、『MTV VMAJ』の受賞者として出演。一般投票による「最優秀ビデオ賞」も発表された。今年も昨年と同様、無観客での開催となったが、出演アーティスト達は全力のパフォーマンスを見せてくれた。今回の事前収録されたパフォーマンスなどは、12月18日にMTVで放送予定であり、同時にHuluでも配信される。本レポートでは、事前収録の模様をお届けする。
今年、オーディション番組『THE FIRST』から勝ち上がった7人で結成されたBE:FIRSTは、「Rising Star Award」を受賞した。新人らしからぬ才能で、多くのファンを惹きつけるBE:FIRST。この日は、「Gifted.」と「Shining One」をパフォーマンスした。メンバーは、リハーサルから全力で取り組むだけでなく、待機時間でも自主練を欠かさなかったのが印象的だ。オフマイクでも会場に響き渡るほどの声量があるだけでなく、各メンバーが担当する難しい歌パートがアカペラでひっきりなしに飛び交っていた。念入りに確認していたのはパフォーマンスだけでなく、LEOが受賞コメントの言葉が間違っていないかを逐一スタッフに質問するといった場面も。それぞれの覇気が相まった「Gifted.」とメンバー同士の連携も見られる「Shining One」という、2つの楽曲からBE:FIRSTの偉大さを一層深く知れる機会となるだろう。
「最優秀振付賞」を受賞した三浦大知が登場。史上最難関とも言われている「Backwards」のパフォーマンスを披露した。バックダンサーと共に収録に臨んだ三浦。ダンスを確認する際には、三浦のかすかな歌声に合わせる段階からすでに息がぴったりだ。そして双方の意見の出し合いによる細かな修正も、三浦のリーダーシップ故にスムーズに進んでいった。受賞コメントでは、振付を作る際に、どう表現するか頭を悩ませたと話していた三浦。「Backwards」にかける想いが存分に感じられた。全身全霊のパフォーマンスを届ける「Backwards」だが、今回の演出では楽曲パートごとに照明もガラリと変わるといった、この日限りのパフォーマンスになった。
「MTV Pop the World Award」を受賞した乃木坂46は、この日の受賞者の中で最も多い「インフルエンサー」、「シンクロニシティ」、「最後のTight Hug」の3曲を披露した。会場に入るとまずは、細かい動線のチェックからスタート。シンクロした振付や、この日パフォーマンスに参加する全員が一つになって “表現”することで、圧倒的な華やかさが演出されている。華麗なイメージが強い乃木坂46だが、収録の合間には和気藹々とした雰囲気で談笑するメンバーの姿も。グループのヒット曲の1つである「インフルエンサー」や、卒業した白石麻衣に代わって梅澤美波がセンターを務める「シンクロニシティ」は、美しさが印象的だ。一方で、卒業発表をした生田絵梨花がセンターを飾る最新曲「最後のTight Hug」で、温かみのある空間で、ストーリー性の強く見応えあるパフォーマンスを披露した。
また、緑黄色社会は「LITMUS」で、「最優秀ロックビデオ賞」を獲得した。緑黄色社会といえば、ボーカルの長屋晴子のパワフルボイスが印象的な注目の若手バンド。収録でも、力強く伸びやかな歌声を会場に響き渡らせた。また今回は、スタンドマイクを用いての歌唱ということもあり、全身を使って歌唱する表現豊かパフォーマンスとなっている。同楽曲については、歌詞にメッセージを込めて作ったと明かし、ベストな「LITMUS」になるようなパフォーマンスを、と意気込みを語った。
東京オリンピックの閉会式で歌唱したことでも話題となったmiletは、「ordinary days」で「最優秀ポップビデオ賞」を獲得した。日常の愛おしさを歌ったという同楽曲のMVで賞を取ることができて嬉しい、と話していたmilet。この日は、光沢のある黒のセットアップ衣装で登場した。広いステージに佇む姿に、崇高な雰囲気を漂わせていたmilet。歌ひとつで勝負し、サビにかけて感情に揺さぶりかけるような表現力で魅了した。
最新曲「流れ弾」で「最優秀邦楽新人アーティストビデオ賞」を獲得した櫻坂46。櫻坂46は同楽曲に加え、 「BAN」も披露した。会場入りして早速、場当たりに真剣に挑むメンバー達。欅坂46時代から激しいダンスを見せているイメージがあるが、櫻坂46になってからも想像以上のパワーアップを遂げている。パフォーマンスではノンストップで縦横無尽にステージを駆けるため、リハーサル終わりでも息を切らすほどだった。今回の受賞に関しては、「光栄です!」と謙虚なコメントを残しており、良い意味でギャップを感じる。フルサイズでのパフォーマンスだったからこそ全力で挑んだ間奏のダンスブレイクには、ぜひ注目してほしい。