JYPからはXdinary Heroesが誕生 7 MEN 侍、Aぇ! group…若手ボーイズグループがバンドスタイルで魅せる背景
2PMやTWICEらを輩出しているJYPエンターテインメントから、新グループ・Xdinary Heroesが誕生する。同グループは6人組のバンドスタイルで、YouTubeに公開されている各メンバーのパフォーマンスビデオも話題となっている。
バンドスタイルのボーイズグループと聞くと、K-POPではFTISLANDやDAY6。日本ではTOKIOや関ジャニ∞、DISH//などを思い浮かべる人も多いだろう。最近では、ジャニーズJr.の7 MEN 侍やAぇ! groupなどがバンドスタイルをとっており、歌って踊るだけではなく、楽器を演奏して新しい形を魅せることで、これまでとは異なる層にもアプローチができるのが利点だ。
2017年に東京・新木場で開催された『METROCK 2017』では、出演日の9日前に、急遽関ジャニ∞の出演が発表された。フェスにジャニーズが出演することはもちろん、全曲バンドスタイルで挑むライブが話題になったことも記憶に新しい。このように、近年では「バンドスタイル」で活動するボーイズグループが増えている。今回は「パート分け」にフォーカスを当て、彼らが成功する秘訣を考察してみる。
ジャニーズJr.に所属する7 MEN 侍は、中村嶺亜・菅田琳寧・本髙克樹・佐々木大光・今野大輝・矢花黎の6人からなるグループだ。2020年に開催された『Summer Paradise 2020』で、初のオリジナル曲である「サムダマ(侍魂)」を演奏している。初のオリジナル曲がバンドスタイルであること、またアーティスト写真に担当楽器を持って映っていることから、ジャニーズのなかでも、かなりバンドスタイルに特化しているグループといえるだろう。
同動画では中村嶺亜がベースを弾きながら、ステージ上を自由に動き周り、歌っているところが印象に残る。2021年9月10日にアップされた『サマステ★ライブ THE FUTURE』の映像では、中村嶺亜は歌唱に専念し、1年前の動画ではギターを担当していた矢花黎がベースを弾いている。
この動画を見て分かるのは、明らかに「バンド」としての音が変わっていることだ。現役音大生でギターやベースを専門的に学んでいる矢花の6絃ベースからは骨太な音が聴こえ、よりバンドらしい音になっている。
さらに、楽曲の途中には1年前の動画では見られなかった、和テイストのアレンジが加えられ、要所にソロパートが見られるなど、「7 MEN 侍」というバンドとしての魅せ方が各段に上がっている。ラスサビ前の静けさも含め、この1年間で彼らが磨いてきたバンドへの想いが詰まっているような4分間に感じられた。
彼らがバンドスタイルにかける想いは、ジャニーズJr.公式エンタメサイト「ISLAND TV」からも伝わってくる。8月にアップされた動画(※1)では矢花がオーディオインターフェースについて説明しているのだが、「みんなでお金を出し合って機材を購入した」といったことを話しており、グループ全体でバンドとしてのクオリティを高めようとしているところが伺える。