大野智、嵐『ARASHI 5×20 FILM』全国公開初日に迎える誕生日 観客の目と耳を奪うライブパフォーマンス

空間の広がりを体現するボーカリストとしての魅力

 ボーカリストとしての大野の魅力は、楽曲のジャンルを選ばない声質が挙げられるように思う。抜群の歌唱力に加え、楽曲は変われども芯の部分はブレないまま、物腰柔らかな耳触りが良く伸びやかな歌声が特徴だ。アルバム『僕の見ている風景』(2010年)収録の「静かな夜に」では柔らかでたおやかな、実に大野らしいボーカルを堪能することができる。さらに、『Popcorn』(2012年)に収録された大野のソロ曲「two」では大人っぽいトラックの中で切なくも伸びやかなロングトーンで魅了。対して『Are You Happy?』(2016年)収録のソロ曲「Bad boy」では力強いリズムに負けない安定感のあるロートーンを披露し、変幻自在のカメレオンを思わせる表現力を見せつけた。さらに「season」「ユメニカケル」をはじめ大野のソロパートのある楽曲では数万のファンが一斉に耳を澄ます姿も嵐のライブではおなじみの景色だ。ライブで大野の歌声が響くことによって、空間の広がりを体感したという人もいるのではないだろうか。ライブではダンスと共に披露されることが多いがどの楽曲にあっても、彼のプレゼンスを感じられることがパフォーマーとして唯一無二と称される所以であろう。

 全国公開の当日は映画館で大野の誕生日を祝おうというファンも多いのではないだろうか。当日は舞台挨拶ライブビューイングも行われ、嵐のメンバーとともに映画館でそれぞれの“夢のつづき”に想いを馳せる1日となりそうだ。

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