「この先どう生きようとアンジュルムのことが大好き」笠原桃奈卒業、たくさんの笑顔と感動に包まれた10人体制ラストライブ

アンジュルム 笠原桃奈卒業公演SPレポ

 長くて温かい拍手が会場に響き、感動の余韻が残ってはいたが、彼女たちはそのまま卒業ライブを終わらせるつもりはないのだろう。ここから10人体制のアンジュルムが最強であることを伝えるような、怒涛の盛り上がりを見せていく。「泣けないぜ…共感詐欺」「タデ食う虫もLike it!」とキレのあるパフォーマンスで会場全体を巻き込む熱気を生み出す。そして「ドンデンガエシ」では花道も使い10人が一列になりサビを歌う姿で盛り上げ、会場にクラップの音が響いた「46億年LOVE」で盛り上がりを最高潮にしてライブ本編は終了した。

アンジュルム

 アンコールは黒いパンツスーツ姿の笠原による「地球は今日も愛を育む」のソロパフォーマンスでスタート。ダンスも歌もハイクオリティで、佇まいにはオーラがあった。アイドルとしての集大成に感じるソロパフォーマンスだった。歌唱後には卒業についての想いを綴った手紙を読み上げた笠原。「離れ離れになってもどこにいても、この先どう生きようとアンジュルムのことが大好き。アンジュルムを好きな人たちのことが大好きです」とグループへの愛を語り「ここでもらった愛情を胸に、強く生きていきます」と力強く宣言した。

 他のメンバーは一言ずつ笠原へのメッセージを贈った。後輩である為永と橋迫が、それぞれ「グループを大きくしていきます」「進化させていきます」と前向きに宣言する姿が印象的だった。また先輩メンバーである佐々木が「思い出を語り始めたら朝になっちゃう。愛をくれた分、自分を愛してほしい」と涙を堪えながら語る姿も忘れられない。笠原はみんなに愛されていたのだろう。そんな切なさもパフォーマンスで楽しさに変えてしまうのがアンジュルムだ。「友よ」を明るく見送るように歌い、ラストに「大器晩成」を全員が笑顔でパフォーマンスすると、全てを出し切るように笠原が落ちサビを歌い盛り上げ、幸福感に満ちた空気の中でライブは終了した。

アンジュルム

 笠原は卒業後の具体的な進路についてはライブ中に明言はしなかったが、最後に「心から愛しています。皆さんお元気で」と話す姿は笑顔で明るかった。彼女を見送ったメンバーも最後は全員笑顔だった。きっと笑顔でそれぞれの道を歩いていくのだろう。これからの笠原とアンジュルムの活動が楽しみになるような、期待に満ちた卒業コンサートだった。

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