なにわ男子メンバー分析第6回:藤原丈一郎 オリックスファンからもエール、安定感とスキルで支える最年長メンバー

 11月12日、ついにCDデビューを果たしたなにわ男子。改めて、7人それぞれの魅力、これまでの活躍についてまとめてみたい。第6回は藤原丈一郎。

オリックスファンもデビュー祝福、歴代最長のジャニーズJr.活動期間

 2004年、母親に「5000円あげるから」と言われ、京セラドームで行われたオーディション(野球大会)に参加。8歳という幼さもあって活躍できず、結果は不合格だったものの、さまざまな巡り合わせにより入所が決定した。現在まで活動を続けている同期は、ジャニーズWESTの神山智洋のみ。ジャニーズJr.としての活動期間は、歴代最長の17年9カ月を記録した。

 今でこそ、メディアで度々その数字が取り上げられ、藤原自身も話題にする機会はあるが、決して短くはないこの月日を外野が語ることなど到底できない。

「今、振り返ると無駄な時間はなかった。落ち込んだこと、もっと前で歌いたかったこと。それがあったから今につながっている」。(※1)

 岐路に立つたびファンの姿を思い浮かべてきたという藤原。きっとファンにとっても、デビューとこの言葉以上のプレゼントはないだろう。

 さまざま経験しただろう悔しい思いも、聞かれないかぎりは自ら多くを語らない藤原。本稿においても、自身の強みを探し前向きに取り組み続けてきた藤原のことを、勝手に「苦労人」として語るつもりは毛頭ない。

 藤原が磨き上げた強みのひとつは「バラエティ」だ。先輩である関ジャニ∞らのトークを研究することはもちろん、漫才劇場にも足繫く通い、気付いたことはとにかくメモをとった。滑舌の良さ、緩急をつけた話し方、間合いと駆け引き、語彙力、例え話のうまさと分かりやすさ……安定感のある藤原のトークは、間違いなくなにわ男子の武器である。

 もともと好きだった野球観戦についても、趣味の領域を超え「極める」ことを目指した。その熱意と知識量はいよいよ仕事に繋がり、出演する野球関連番組では、磨き上げてきた確かなコメント力で信頼を得た。2019年には『熱闘甲子園直前SP!号泣甲子園』(ABCテレビ・テレビ朝日系)にてナレーションを担当、2021年には、なにわ男子として「高校野球応援し隊」に就任、応援ソングとしてオリジナル曲「夢わたし」を歌った。

 ジャニーズタレントが「その道」のファンに認められることは、いかなる分野でも容易なことではない。しかし、関ジャニ∞・大倉忠義のTwitter投稿の場を借り「#オリックス頑張れ」とハッシュタグを付けた際には「#なにわ男子頑張れ」と、オリックスファンからエールが返ってきた。藤原は今、自身の力で繋いだ多くの「野球ファン仲間」からも、温かくデビューを祝福されている。

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