木梨憲武は全てを面白がる 『オールナイトフジ』時代から変わらない活動指針とは

木梨憲武、全てを面白がる活動指針

 お笑い、音楽、アート、俳優など、多彩な顔を持つとんねるずの木梨憲武。2018年に長寿番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』が終了後も、テレビやラジオはもちろん、InstagramやYouTubeといった新しいプラットフォームも駆使して、様々な活動を繰り広げている。2022年3月には還暦を迎える木梨だが、デビュー当時から現在まで変わらないバイタリティに溢れる活動スタイルはどのように維持してきたのか。自分が面白いと思ったことを貫き続ける、とんねるず 木梨憲武の生き方について話を聞いた。(編集部)

(インスタライブも)「やっちゃったらしょうがない」

ーーテレビはもちろん、ラジオや配信動画、インスタライブ、さらにはYouTube番組への飛び入り出演、そしてアートや音楽活動など、まさしく神出鬼没と言っていい、最近の木梨さんの活動全般について、今日はお聞きしたいしたのですが……。

木梨憲武(以下、木梨):はいはい、何でも聞いてください(笑)。

ーー具体的には、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)が終了した2018年3月以降の話ーー「とんねるず」としてのレギュラー番組が無くなって以降の活動についてお聞きしたいのですが、その当時、どんなことを考えていたのでしょう? 木梨さんは、非常に多趣味な方でもありますし、ちょっと休んで別のことを始めようとか思わなかったんですか?

木梨:うーん、どうだったかな。『みなさん』が終わって、他のことをやる時間が増えたと言っても、結局そこでやっていることは、『みなさん』をやっている頃から、ずっとやってきたことだから……実は、新しく始めましたっていうのは、そんなに無いんですよね。

ーー実際、2018年の7月から、木梨さんのアートの大規模な個展『木梨憲武展 Timing-瞬間の光り-』の全国巡回が始まったりしましたけど、確かに絵を描くこと自体は、それ以前からずっとやっていたわけで。

木梨:そうそう。だから、そのタイミングで、やり始めたっていうわけでもなくて……そこに費やす時間とか労力みたいなものは増えたかもしれないけど、なんだかんだ言って、やりたいことを、自由にやらせてもらっている感じですよね。本業の自転車屋(木梨サイクル)のほうも、週一回ぐらいは店に寄って、売り上げをチェックしているので(笑)。

ーー(笑)。新しく始めたことはないと言いつつも、2018年10月から、ラジオのレギュラー番組『土曜朝6時 木梨の会。』(TBSラジオ)を始めたのは、結構大きかったんじゃないですか?

木梨:ああ、そっか。ラジオをやり始めたのは、ひとつ大きかったね。あれも最初は「深夜でどうですか?」って言われたんだけど、「いやいや、もうおじさんなんで、深夜なんか眠くて無理……朝ならやる!」って言って(笑)。あと、2時間なんて絶対集中力が続かないから1時間にしてほしいと。でも、それぐらいがちょうど良かった感じがするよね。毎週土曜日の朝、1時間生放送でラジオをやることによって、「報告会」じゃないけど、「今週はこんなことがあった」とか「今はこんな感じで動いています」っていうことを、みなさんに報告できるから。

ーーそれと連動する形で、2018年の11月からはGYAO!の配信動画番組『木梨の貝。』もスタートして……現在に至るまで、この2つが木梨さんのベースキャンプじゃないですけど、ここから木梨さんの近況が、逐一発信されるような感じになっていますよね。

木梨:そうですね。今はラジオとGYAO!が同時にグルグル回っていて……今日はたまたまカメラが回ってないけど、誰かと会うときは、大概GYAO!が回っているから(笑)。

ーーあと、インスタライブのほうも、かなり積極的にやられています。

木梨:すぐにスマホを回して、そのまま配信しちゃうから(笑)。というか、基本的にはSNSもやらないし、自分のYouTubeチャンネルも持ってないんだけど、あるとき、(Instagramに)インスタライブっていうのがあるって話を聞いて。「急に回しても、あんまり出てくれる人いないですよ」とか言われたけど、「いやいや、挨拶だから」って言って、いつも勝手に回しちゃっているんだけど(笑)。でもまあ、別に芸能人じゃなくても、「いいですよ」って言ってくれたら、一般の人の前でも回しちゃう。

ーーラジオもそうですけど、木梨さんは、基本的に「生放送」が好きというか、そのへんがだいぶやりやすくなっているのかなと。

木梨:まあね。テレビの場合は、編集してお届けすることが多いから。「生」の場合は、やったらそこで終わりだし、やっちゃったらしょうがないみたいなところがあるじゃないですか。そこがいいというか。テレビでコントをやったりもしていたけど、あれもアドリブありのコントだから。なので、テレビに出ているときも、やりにくいことは無かったし、テレビはテレビで好きにやらせてもらっていたんだけど、それと同じような感じで今もやっているというか……基本的には、同じようにしかできないから(笑)。

ーーただ、とんねるずの草創期にやっていた『オールナイトフジ』も『夕やけニャンニャン』(いずれもフジテレビ系)も生放送でしたし、それこそ『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ系)という番組もありましたし、木梨さんはやっぱり「生」で自由にやるのがいちばん合っていて、そういう意味では、インスタライブとか、まさにうってつけだったのかなと。

木梨:あ、そうやって分析しちゃう? じゃあ、そういうふうに書いておいてください。「今の時代にドンピシャ木梨」って(笑)。

ーー(笑)。とはいえ、「生」にこだわっているとか、地上波のテレビに出ないというわけでもなく……この10月24日からは、テレビ東京系列で新番組『~夢のオーディションバラエティー~Dreamer Z』のMCを務めることも決まっているわけで。そのあたりのバランスみたいなものは、木梨さんの中で、どうなっているのでしょう?

木梨:どうなっているも何も、きた仕事をやっているだけで、何も選んでないからなあ(笑)。だから、選ぶとかそういうのじゃなくて……今回の『Dreamer Z』も、EXILE HIROくんが直でやってきてくれたから、「俺で良ければ」って言って出ることになったっていう。オーディション番組とか、楽しそうじゃない? みんな命がけでくるというか、ある程度、選抜された子たちがくるんだろうし、そうやって頑張っている若い子たちを見るのは、何よりも楽しそうだなって思って。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる