ワルキューレ『Walküre Reborn!』の音楽的魅力とは? 堂島孝平、坂本真綾らが引き出す5人の歌声

 テレビアニメ『マクロスΔ』(TOKYO MX・BS11ほか)から生まれた戦術音楽ユニット・ワルキューレの3rdアルバム『Walküre Reborn!』が、10月13日にリリースされた。本作は10月8日に公開された『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』に伴った作品で、主題歌・挿入歌に加えて新曲も含んだ全12曲が収録されている。

 ワルキューレは音楽ユニットとしてJUNNA、鈴木みのり、安野希世乃、東山奈央、西田望見による5人組ボーカルグループとして活動を開始。TVアニメ、劇場版が公開されるとともにワルキューレとしても精力的に活動していた。

 この5年間の活動において4枚のシングル、3枚のアルバム(ボーナスアルバムも1枚リリース)を発表。また、彼女らはライブ活動にも力を入れており、Zeppツアーや横浜アリーナでの2年連続となる単独公演、2017年には『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』に出演するなど、アニソンシーン・国内外も問わず、様々な音楽ライブ、フェス、イベントに参加してきた。

 ワルキューレの楽曲は、5人のボーカルを存分に引き出すようなパート分けとコーラスワークが特徴的で、リスナーをグッと惹きつける。また、5人のボーカルを引き立てるため、その楽曲やアレンジからはアイディアとコアが見えてくる。昭和の歌謡曲をそのまま引き継いだかのようなアクの強いメロディラインと曲構成、ロック・ハウス・EDM・ソウル・クラシックなど様々な音楽をブレンドした独特のサウンドメイクといった、楽曲の核たるメロディラインと伴奏となるサウンドのコンビネーションが、より一層5人の歌声を際立てている。

 今作『Walküre Reborn!』に収録された「無限大DRIVE」は、シンガーソングライター・堂島孝平によるロックンロールソングだ。Scoobie Doのナガイケジョー(Ba)、そしてドラマーの鈴木浩之によるボトム隊がグイグイと引っ張り、ジャズバンド・TRI4THのホーン隊がスパイスを効かせる。美雲ΔJUNNAの太いボーカルを軸に、他4人のキュートなコーラスが加わり、ライブで披露されれば盛り上がること間違いなしだろう。

キズナ→スパイラル

 「キキワケナイ!」ではギターがリードするメロディ、音色の軽めな電子ドラムと拍を置いたドラムパターン、何よりスッと歌い始めるカナメΔ安野希世乃のボーカルに散りばめられる鍵盤や弦楽器など、80年代の歌謡曲を想起させるような1曲に仕上がっている。コモリタミノルが作詞・作曲・編曲を務めた「マダマニア」も、どこかオールディーズなテクノポップや80年代アイドルソングを感じさせるナンバーだ。

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