Chilli Beans.、バイラルチャート急上昇で存在感 ギターロックの可能性を証明する希望の光
参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest
Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(9月23日公開:9月16日~9月22日集計分)のTOP10は以下の通り。
1位:BE:FIRST「Shining One」
2位:オリバー・ツリー「Life Goes On」
3位:Chilli Beans.「lemonade」
4位:Ckay「love nwantiti (ah ah ah) 」
5位:岩田剛典「korekara」
6位:Steelix「Lay It Down」
7位:Interupt「Power (In Your Soul) feat. Luna LePage」
8位:Yagih Mael「Mood (Lofi) 」
9位:Woo「We Are feat. Loco, GRAY」
10位:MAISONdes「ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi」
ギター、ベース、ドラム。この3つさえあれば、世界はひらけると再確認させてくれたのは、Chilli Beans.だった。ヒップホップやR&Bがチャートを賑わせる昨今のトレンドで、今週のSpotifyバイラルチャート3位にランクインした「lemonade」は、ギターロックの可能性を証明してくれる希望の光である。3ピースバンドというミニマルな編成だからこその魅力がつまった「lemonade」にスポットライトを当てたい。
ウィークリーチャートを見渡すと、先週5位のBE:FIRST「Shining One」が2週ぶりに首位に返り咲き、オリバー・ツリー「Life Goes On」が2週連続の2位を維持している。そして、初登場にして3位にランクインしたのが、Chilli Beans.「lemonade」。9月20日付のデイリーチャートでは、岩田剛典「korekara」やオリバー・ツリー「Life Goes On」を抑えて首位を獲得していることからも人気の強さが伺える。
Chilli Beans.は、「音楽塾ヴォイス」のシンガーソングライターコースで出会い、2019年に結成されたMoto(Vo)、Maika(Ba/Vo)、Lily(Gt/Vo)による3ピースバンド。一度聴いたら耳から離れない、オールドロックと次世代のサウンドが融合したボーカルセンスとメロディが魅力だ。Spotifyのバイラルチャートだけでなく、SNSを中心として幅広い世代の認知度が高まっているネクストブレイクバンドである。
3ピースバンドというと、Nirvana、Hi-STANDARD、10-FEETのようなエモーショナルで力強いサウンドが、真っ先に想起される。ギター、ベース、ドラムから生み出される濃密なグルーヴは、3ピースバンド最大の魅力だろう。そして、チャットモンチーやSHISHAMOのようなキャッチーでメロディアスな3ピースガールズバンドも2000年代以降、音楽シーンを賑わせてきた。Chilli Beans.は、これらの系譜をしっかり踏襲し、3ピースバンドらしい魅力をすべて体現してみせた。