オーストラリア出身の18歳 ザ・キッド・ラロイ、バイラルチャートで存在感 瑞々しい情熱とスキルを持つ“新時代のアイコン”
また、『F*CK LOVE (SAVAGE)』は、出身地であるオーストラリアのARIAチャートで1位となり、ソロアーティストとして最年少でのチャート1位記録を更新した他、全米ビルボードチャートでも1位を獲得し、2020年代のビルボードチャート最年少記録も塗り替えている。Spotifyのアーティストページの人気曲では、8月下旬現在に表示されている10曲中、6曲が再生数1億回を突破。特に、アコースティックギターから始まるヒップホップのセオリーから逸脱したアレンジ、ロックバラードに近いメロディ、少しかすれた声もそのまま活かした生々しい歌のアプローチなど、度肝を抜かれる「WITHOUT YOU」は5億3000万回再生を超えている。
そして、優美なイントロから一転し、キレキレのラップが切り込んでくる「STAY (with Justin Bieber)」は、洗練されたバックトラックの効果もあり、メリハリあるポップチューンに仕上がっている。途中でイントロのメロディを一瞬〈Oh~〉で歌うなど、緻密な構成も魅力だが、なんといってもラロイから溢れ出す、瑞々しい情熱が舞い踊っているようなエモさがいい。ポップなのにエモい。これがラロイ最大の魅力であり、多くの人に支持される理由だろう。
ドラマティックな人生、Z世代特有のフットワークの軽さと度胸、心の中にある鬱屈をストレートに吐き出すリリック、アニメを取り入れたアートワーク……。かつてジャスティン・ビーバーがそうであったように、ラロイの存在そのものが時代を象徴するキャッチーなアイコンになっているのだ。今回のバイラルチャート好調をきっかけに、さらなるワールドワイドな活躍に期待したい。
※1:https://www.sonymusic.co.jp/artist/thekidlaroi/info/531044
※2:https://www.sonymusic.co.jp/artist/thekidlaroi/info/527977
※3:https://front-row.jp/_ct/17433529