オーストラリア出身の18歳 ザ・キッド・ラロイ、バイラルチャートで存在感 瑞々しい情熱とスキルを持つ“新時代のアイコン”
参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest
Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(8月19日公開:8月13日~8月18日集計分)のTOP10は以下の通り。
1位:J.UNA「Butterfly」
2位:Girls Planet 999「O.O.O (Over&Over&Over)」
3位:ザ・キッド・ラロイ「STAY (with Justin Bieber)」
4位:ロス「自主」
5位:Sam Kim「Love Me Like That」
6位:Good Gas, JP THE WAVY「Bushido」
7位:Skepta, Pop Smoke「Lane Switcha (feat. A$AP Rocky, Juicy J & Project Pat)」
8位:KIMMUSEUM「We're Already」
9位:Night Off「Nevertheless」
10位: THE FIRST「To The First - from Audition THE FIRST-」
今回は3位にランクインしたザ・キッド・ラロイ「STAY (with Justin Bieber)」を取り上げる。7月~8月初頭にかけて変動の激しいバイラルチャートの中で、着実に順位を上げてきたのがこの曲だ。8月2日付のデイリーチャート初登場5位から、8月5日・12日付のウィークリーチャートで6位、4位を記録し、今週はついに3位に食い込んできた。
ザ・キッド・ラロイは先日8月17日に18歳になったばかりで、ラッパー、歌手、ソングライター、ヒップホップミュージシャン、プロデューサーなど、マルチな才能を発揮するオーストラリア出身のアーティストである。「STAY (with Justin Bieber)」は、ジャスティン・ビーバーからのDMがきっかけとなり、今回のコラボレーションに至ったという(※1)。同世代のラッパーやシンガーはもちろん、エルトン・ジョンがApple Musicのラジオ番組『Rocket Hour』にて「彼は世界中でビッグなアーティストの1人になる」(※2)と予告するなど、世代やジャンルを問わず、他アーティストからも注目を集める存在である。
彼は、オーストラリア先住民であるカミラロイ族の血を引いており、アーティスト名の「ザ・キッド・ラロイ」という名の由来になっている。13歳の頃からラップを始めたラロイは、母親とともにホームレス状態だった15歳の時に、グレード A プロダクション&コロンビア・レコードとパートナーシップ契約を結ぶと、故ジュース・ワールドとLAで共同生活を始め、ツアーにも同行した(※3)。兄と呼び敬愛していたジュース・ワールドから様々なことを吸収している最中だったが、2019年にジュースが21歳の若さで他界すると、ラロイはジュースとのコラボ曲「GO」を発表。2020年7月にリリースされたラロイのデビューミックステープ『F*CK LOVE (SAVAGE)』にも、ジュースを失った悲しみを歌う「TELL ME WHY」が収録されている。