「深海」インタビュー
森七菜、歌手デビュー後の1年で変化した“表現への向き合い方” 憧れだったAyaseとの共演についても語る
「そのままでいいんだ」と思えたMV撮影
森：めちゃくちゃ難しかったです。最初は音にとらわれてばかりで歌詞に目が行かないことが怖かったので、だいぶ練習も重ねたんですけど、だんだんと「深海」に隠れているいろんな音に気づくのが楽しくなってきて、歌うのも楽しくなっていきました。
ーー特に今回は、コーラスも森さんご自身で担当されているから、より気持ち良さが伝わりました。そういった作業を実際にやってみて、いかがでしたか？
森：上や下のハモリを重ねていく作業自体が初めての経験だったので、「私、本当に歌手になったんだな」と実感できました（笑）。カラオケだとそういうハモリを歌うこともないので、音楽を（聴き手に）提供する側になったんだという実感が増しましたし、今まで何気なく聴いていた音楽の中にも「隠れていた音があったんだ」と気づけるきっかけになったので、いちリスナーとしての音楽との接し方も変わった気がします。
ーーリスナーの皆さんに「ここは意識して聴いてほしい」というポイントはありますか？
森：喋り口調で歌うところがすごく多くて。〈？〉がついていたりカギ括弧が付いていたりと、本当に誰かを思う歌なんだなというのが感じ取れるんですけど、聴いた皆さんにいろんな形にしてもらえたらいいなと思っていて。それこそ歌うのではなく、思いっきり喋るスタイルでもいいですし。皆さんが思う相手に心の底から伝えるために〈？〉やカギ括弧があると思っているから、そこを意識して聴いてもらったらより深まるんじゃないかなって。
ーーMVも、空気感含めてすごく気持ちのよい仕上がりでした。
森：ありがとうございます。撮影は2日間あったんですけど、最初はちょっとだけ不安だったんですよ。「深海」という曲を映像にするのって、まったく想像できないし、しかもそれを表現するのも自分ひとりだけだったので、楽曲制作のときみたいにAyaseさんに頼ることもできなくて。全部自分にお任せなんだと思い詰めちゃったときもあったんですけども、カメラの前に立っているとだんだん「ああ、そのままでいいんだ」と思えてきたんです。誰かを思う美しい気持ちを表現したいなと思ったら、逆に何も演じないほうがいいのかなって。そしたら楽しくなってきて、逆に自分からあれこれ動けるようになったんですよね。
ーー確かに、日常生活の延長という印象が強い映像ですもんね。
森：いつもの私みたいなところもありつつ、いろんな場面に切り替わったりするところが「人を思う心は1日にしてならず」というか。そういうところに、「いつもあなたを思っています」という気持ちが表現できていたらいいなと思っています。
ーーそれが微笑みから涙まで、さまざまな表情に集約されているんですね。
森：そうですね。（脚本家の）坂元裕二さんがすごく好きで、『カルテット』（TBS系）というドラマを観ているときに「好きだってことを忘れるくらい、いつも好きです」というセリフがあったんですけど、それがパッと浮かんできたんです。そういう思いがこのMVに詰まっているんじゃないかなと確信しているので、皆さんに観ていただくのが楽しみです。
「挑戦するのを怯まない気持ちでいたい」
ーー歌詞をじっくり読みながら曲に深く浸ったり、映像を通して楽曲に触れたりと、いろんな楽しみ方ができる作品になりましたね。
森：いろんな方々に協力していただいてここまで完成させることができて、すごく幸せな時間だったなって。こんなに素晴らしい曲と映像を作ることができましたし、あとはそれにふさわしい場所まで届けることが私の役目なので、「いろんな人に届け！」と願いながらこれからも頑張ります。
森：お芝居をしているとき、私は役をいただいたら台本を読んで自分なりに解釈をして、現場でコミュニケーションをとって表現をするというのが当たり前だったんですけど、そこに音楽という形でいろんなものを作れる表現が加わったことが楽しくて、創作意欲が一気に高まっているところです。
ーー特に音楽って、歌ったときにお客さんからのダイレクトなリアクションを体験することで、表現したいものもどんどん変わっていくでしょうし。
森：そういう日が早くきたらいいなと本当に思っていて。今からライブが楽しみですね。このご時世が終わったら、私もそのためにめちゃくちゃ頑張りたいと思います。
ーー森さんは8月31日に20歳の誕生日を迎えます。少しずつ大人になっていく中で、表現に対しての接し方や、自分の中から湧いてくるものも変化していくと思いますが、20歳を迎えるに当たって今後チャレンジできたらと考えていることはありますか？
森：声優をやったり、歌わせてもらったりと、ここまでバラエティ豊富なことをやらせていただいたので……でも「これをやってみてほしい」と、もし誰かひとりでも思ってくれていることがあるのなら、挑戦するのを怯まない気持ちでいたいです。舞台とかミュージカルとか夢の話ならたくさん出てくるけど、今はまだまだひよっこで、突き詰めていきたいこともたくさんあるから、とにかくこの先も人生を頑張ってみようかなと思っているところです。
ーー音楽に関してはどうですか？
森：いろいろあります。スタッフさんともよくお話するんですけど、私はお芝居からスタートしているので、音楽は好きだけど専門的なことはまったく知らない。でも、だからこそいろんなことをやってみたいなと思っていて。「こういうことをやってみたいんです」と私が言うと、「そういうことは音楽ではあまりやらないんで」と言われるかもしれないけど、とりあえず言ってみることを大切にしていきたいです。常識にとらわれず、やりたいと思ったら何でも口に出していって、その中で叶うことがたくさん増えたらいいなって思いますね。
サイン入り色紙プレゼント
森七菜 サイン入り色紙を1名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。
応募方法
リアルサウンド公式Twitterと公式Instagramをフォロー＆本記事ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドTwitterアカウント、もしくはInstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※チェキはランダムでの発送となりますので、メンバーの指定は受け付けておりません。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
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＜締切：9月10日（金）＞
■リリース情報
森七菜「深海」
2021年8月20日（金）リリース
ダウンロード／ストリーミングはこちら
■イベント情報
『森七菜「深海」リリース記念配信イベント』
2021年8月31日（火）
配信スタート：19時（予定）
※森七菜公式Instagram、森七菜 Official YouTube Channel、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」のLINE公式アカウントより生配信予定
■森七菜公式リンク
・音楽オフィシャルサイト
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