BEYOOOOONDS 清野桃々姫プレイリスト連載「ひめぷれ」第8回
BEYOOOOONDS 清野桃々姫プレイリスト連載「ひめぷれ」 8月は「夏フェスで聴きたい曲」
スカパラ、エレカシ、長渕剛……誰をも圧倒するライブの猛者たち
――イメージ的には多分このぐらいから少しずつ日が落ちてくるのかなと思うんですけど、次がボーカルにチバユウスケさんを迎えた東京スカパラダイスオーケストラ「カナリヤ鳴く空」です。
清野:ここからは、ちょっと大人っぽい方々が出てきます。スカパラのみなさんはダンディーな感じが本当にかっこよくて大好きなので、絶対に入れようと思っていました。なかでもこの曲が好きでカラオケでも歌っています。なかなか色っぽく歌えないので練習中です(笑)。
とにかく生演奏の厚みがすごいので、野外で聴いてもすごく素敵だと思うんですよ。このあたりで夕日になってきて、聴いている方が主人公になれるーー自分のための「カナリヤ鳴く空」だなと思っちゃうようなイメージですね。いつもイヤホンで聴いていても自分が主人公になった気分になれるので、みなさんもこの曲に浸っていただきたいです!
――この後のエレファントカシマシ「Easy Go」を選んだ理由は?
清野:この曲は手拍手から始まるんですけど、真っ赤になるんじゃないかというくらい激しく手を叩いている観客のみなさんの光景をライブで見たことがあって。それを思い出してこの曲を選びました。フレーズがとても多いので「ミヤジさん(宮本浩次)はどこで息継ぎしているんだろう」といつも思うんですけど、それくらい熱い歌で歌声も大好きです。
エレカシさんは本当に無双というか、演奏もすごく好きで。「Easy Go」みたいに疾走感がある時もあれば、すごく落ち着いていらして一発一発を決めていく時もある。そのどちらでもエレカシさんっぽさとからしさが絶対に抜けないので、そこがすごく好きなポイントです。
――そして、今回のプレイリストの中でも一番気になっていた長渕剛さんの「勇次」です。これは清野さんが生まれるかなり前の曲ですが、きっかけは?
清野:私の母は音楽がすごく好きなんですけど、長渕剛さんが大好きで。私が小さい頃お家でも流行りの洋楽、邦楽と一緒に『おかあさんといっしょ』のサウンドトラックと長渕剛さんのCDをシャッフルで流したりしていたらしくて。音楽の聴き方が今の私みたいなのですが(笑)、本当に長渕剛さんの曲に囲まれて育ちました。
「勇次」という曲はライブの途中でクラッカーを鳴らすんですけど、みなさんこの曲のためにクラッカーを持参していて、持っていない人がいても周りの人が分けてくれる、という話を母からよく聞いていて。ファンの方の人柄の良さまで溢れていて素敵ですよね。クラッカーを一斉に鳴らすと何かが爆発したのかなと思うくらいすごく大きな音が鳴るんです。もしフェスでこの曲をやったら近くにいる人たちが驚くくらいの爆音を出してほしいなと思いました(笑)。
――この曲は、オフィシャルYouTubeでもライブ映像がアップされています。サビをお客さんに歌わせたり、客席とのセッションを楽しむような曲でもありますね。
清野:長渕さんはアコースティックライブとかでも全部歌わせてくださるんですよ。「長渕さんのギターで歌っていいんですか?」って思いますし、私もいつかライブに行ってみたいですね。長渕さんの演奏も歌声も煽りも全部がライブそのものすぎて、私もすごく好きになったので。長渕さんをあまり知らない方、若い子にも聴いてほしいです。
――最後に待ち構えているのが、稲村オーケストラの「希望の轍」。この曲は1990年に公開されたサザンオールスターズ・桑田佳祐さん監督映画『稲村ジェーン』の曲で、もともとはサザンのメンバーから桑田さんのみが参加されている曲なんですよね。
清野:ステージの照明くらいしか明かりがないところで夜にみんなで合唱しているライブ映像を見たことがあって。そのスタイルがすごく好きです。最後にサザンさんを観て「良い夏だったね」と言いながら帰るのがすごく夏フェスっぽいなと。サザンさんは大トリにいてほしいなと思ってここに入れました。
――2018年のフェスに出ていた映像がYouTubeにもアップされています。
清野:それを見て今回の選曲に入れたくらい私もよく見る映像なんですけど、イントロのワクワク感というか、「きたぁー!」感がすごいですよね。サザンさんの曲でも一番イントロがいいんじゃないかというくらいすごく好きな曲です。音数が少ないところから歌が始まるんですよ。例えば桑田さんのMCが盛り上がって「わぁー!」ってなった後に、ちょっと静けさもありつつ、爽やかにこの曲が始まるんですけど、その瞬間の空気の変わり方というか。なんと言ったらいいか……ワクワク感がほんとに素晴らしいなと思いました。
――この曲に関しては、もともと知っていたんですか。
清野:サザンさんの曲は最近深くまで聴くようになってきたんですけど、日常的に耳にする機会はあったかもしれないです。あとはカバーされているのを聴いていたりとか。aikoさんの『Love Like Aloha』というサザンビーチちがさきでやられている無料ライブがあるんですけど、サザンさんの曲を歌われるんですよ。違う方のライブでカバーしてもみんなが歌えるし、みんなに愛されていますよね。やっぱり夏と言ったらサザンさんだなと思います。
――この夢のようなフェスをイメージしたプレイリストはぜひみなさんにも並べて聴いて体験してほしいですね。
清野:ぜひ体験してほしいです!
――ちなみに、清野さんはライブを観る時はどういうスタイルで楽しむタイプですか?
清野:私は1人でライブに行きたいタイプなんです。友達と行くのもいいですけど、あまり周りを気にせずに楽しみたい派かもしれません(笑)。前は緊張するので、あまり行けないですね。私、自分のライブの時は結構客席のみんなのことを見ちゃうんですよ。絶対全員の目を見ようと思って、本気で人の目を見るんですけど。私がもし見ている側になったら本当に心臓がもたないと思うんです。なので後ろの方で楽しみます。でも後ろの人もこちらからは見えていて。後ろの方でもガンガン頭を振ってくれていたりすると、すごく元気が出ます。だから私もライブに参加する時は後ろの方でガンガン盛り上がっていたいです!
――では最後に8月の目標を教えてください。
清野:BEYOOOOONDSは8月7日でメジャーデビュー2周年を迎えて3年目に入りました。ハロー!プロジェクト全体の話をすると、今新しいユニットがあったり、オーディションが開催されて自分たちの後輩ができてきたんですよ。今までは末っ子グループでみんなについていく感じだったんですけど、引っ張っていく立場になるからこそ、みんなで力を合わせて頑張れたらいいなと思います。
個人的には、最近ちょっと気づいたことがあって。昭和歌謡が好きな方とか、平成のJ-POPが好きという方はいるけど、令和の音楽が好きな方はまだあまり出てきていないなと。なので、令和の音楽を極めたいなと思いました。
――それは新しい視点ですね。
清野:もちろん昭和・平成の曲も大好きなんですけど、令和の曲も聴いていろいろな刺激をもらいたいです。というのも同年代の子がすごく増えてきたんですよ。学校でもバンドを始めようとしている子がいたり、ラッパーさんでも高校生の子が増えてきていて。同年代の子が頑張っているのを見ると私も本当に頑張れるので、令和の曲もいっぱい聴いていきたいです!
9月テーマはお楽しみに!
バックナンバー
・1月:聴けばとにかくハッピーになれる曲
・2月:片思いが楽しくなる曲
・3月:新たな旅立ちに背中を押してくれる応援歌
・4月:春の陽気にお散歩しながら聴きたい曲
・5月:五月病を吹き飛ばす楽曲
・6月:週末自宅でじっくり聞きたい曲
・7月:夏の夜に聞きたい曲