BTS、舞台裏までも人々を魅了する温かな素顔 「Butter : Epilogue Film」やキシリトールCMビハインドを観て

『Butter』
BTS『Butter』

 BTSが、YouTubeチャンネルにて「Butter : Epilogue Film」を公開した。収録の合間に小型ビデオカメラで撮影されたこの動画は、今ではなかなか見なくなった4:3比率。画面に映る“REC”の表示や少し粗い画質に、どこか懐かしい雰囲気が漂う。

 「わ〜、これ本当に小さい」と声を弾ませながら、カメラの前に最初に登場したのはJ-HOPEだ。スマホの自撮りとはまた異なる画角に、より近さを感じられるから不思議だ。続いて、カメラを手にしたのはSUGA。自撮りではなくJ-HOPEを撮影していく。「昔の雰囲気で映るよね」と話す声に合わせて、SUGAはカメラアングルを大胆に回転させ、まるで少年たちが初めてビデオカメラを手に入れたかのようにハシャぐ姿が可愛らしい。

BTS (방탄소년단) Butter : Epilogue Film

 次にSUGAの持つカメラはメイク直しをするJIMIN、そしてじっとこちらを見つめるJINを映し出す。カメラの後ろからはJUNG KOOKの「水鉄砲じゃないんですか?」という興味津々な声も聞こえてくる。洗練されたパフォーマンスに、ハイクオリティな作品が生まれる舞台裏においても、こうしたほのぼのとするやるとりが繰り広げられるのがBTSの大きな魅力だ。

 ARMY(ファン)に代わって、現場の様々なところを撮影してくれるのはJIMINだ。ガソリンスタンドの設備を前にピースしてみせると、その手にどんなアクセサリーをつけているのかがわかる。さらに、車のナンバープレートがBTS仕様になっていることもこっそりと教えてくれる。忙しいスケジュールをこなしながらも、ARMYが喜びそうな情報を少しでも多く発信しようというサービスマインドが伺える一幕だ。

 そしてカメラマンがJINに変わると、今度はキリッとしたRMの姿が。何も言葉を交わさずとも意思の疎通ができているかのような2人の間に漂う空気が心地良い。その奥には、ハミングするJUNG KOOK。近づいていくにつれて映像がガタガタと乱れるのは、JUNG KOOKがJINから有無を言わさずカメラを奪い取っているからだと想像できる。

 すると、今度はドアップに映し出されたJINがおもむろにウィンク。そして奪い返したJINが映したJUNG KOOKも、すかさずウィンクしてみせる。そんなメンバーならではの距離の近さが生む微笑ましい連鎖に、つい頬が緩む。

 カメラは、さらにVの歌声に合わせて身体を動かすJ-HOPEとJIMINのもとへ。だが、Vがなぜか真顔になったことから、“カメラを向けたら真顔になる“ブームが到来。そんなワチャワチャした空気の傍らで、じっとしている通常モードのSUGAの姿も。その落ち着きっぷりに、メンバーから「おじいちゃん」と言われてしまうのも納得の様子だ。

 このノスタルジックな味わいの映像に、かつてのホームビデオを思い出した人も少なくないのではないか。子どもたちの成長や家族イベントの思い出を残しておくホームビデオ。このエピローグフィルムは、まさに進化していくBTSの今この瞬間を、そして家族のように仲睦まじい絆を感じさせる1コマを記録するホームビデオのようだ。そして、そのビデオを見つめるARMYもまた、その家族の一員に入れてもらえたような気持ちになる。

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