新譜連載「本日、フラゲ日!」
KinKi Kids、King & Prince、SEKAI NO OWARI……7月21日リリースより新譜5作をレビュー
毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は7月21日リリース作品より、KinKi Kids『アン/ペア』、King & Prince『Re:Sense』、雨宮天『フリイジア』、SEKAI NO OWARI『scent of memory』、清水翔太『HOPE』、の5作品をピックアップした。(編集部)
明日7月21日にデビュー24周年を迎えるKinKi Kids。そんな記念日にリリースされる新曲「アン/ペア」は、先日オンエアの『音楽の日2021』(TBS系)での披露時、堂本光一が衣装のバックプリントに、KinKi Kidsと番組司会の中居正広が約30年前に撮影したというスリーショットを忍ばせ、仲の良さを示した一曲。ヘビーな質感のトラックの上で、虚しく結ばれない愛を歌うのだが、光一と堂本剛の織りなすハーモニーも年齢と経験を重ねることで、ますます憂いのある艶っぽさを纏っている印象だ。また、大サビ前ではボーカルにフィルターを施し、その後の〈コネクト〉のフレーズで解放。歌声の距離感が一気に近くなることで、楽曲の主人公がこちら側に情熱的に迫ってくる様子をリアルに体感できるようでもある。(一条)
King & Princeの新アルバム『Re:Sense』の注目点のひとつは、彼らが未来に向けて開拓中の“新たな才能”。彼らのパブリックイメージといえば“王子様”なのだが、全編英語詞の最新シングル曲「Magic Touch」からますます飛躍し、世界的ヒットメーカー・Babyfaceと制作した「Namae Oshiete」は、“王子様の先”の表情を予感させる、ダーティさも備えた魅力に富む一曲に仕上がっている。同時に、そうした“世界基準”の楽曲作りに挑戦することで、「BUBBLES & TROUBLES」などの飾らないポップスを、さらりと歌いこなせる能力にも還元されている様子。“王子様”的な方向性の強化にも好循環をもたらしているようだ。あわせて、この時代を生きる人々に勧めたい人生讃歌「幸せがよく似合うひと」も必聴。(一条)