NMB48の“これから”を占う重要な3日間ーー白間美瑠ソロコンから『ここ天』まで……グループ全体から漲るアグレッシブな姿勢
白間美瑠、変幻自在の魅力を堂々披露
NMB48のこれからを占う意味で、重要な3日間が終了した。7月9日にZepp Osaka Baysideで開催されたのは、卒業間近の最後の1期生・白間美瑠のソロコンサート『NMB48 白間美瑠 ソロコンサート2021~Zeppでも!みるみる♡~』だ。
2020年8月に開かれた自身初のソロコンサートは、新型コロナの影響で無観客配信に。念願の有観客となった今回のソロコンでは、開演前に「可愛い美瑠、格好良い美瑠、セクシーな美瑠、いろんな美瑠を詰め込みました」とアナウンス。その言葉通り、変幻自在の魅力を発揮した。
オープニングナンバー「僕は愛されてはいない」では、曲冒頭をアカペラで歌い上げるなど持ち前の力強い歌唱力を披露。「She’s gone」での椅子を使ったパフォーマンスでは、座面に足を乗せて黒のソックスをキュッとあげる細かい仕草で艶やかさを演出。衣装面も見どころたっぷりで、セクシーな赤いドレス、キュートな部屋着風、袖を切り落としたようなロックTシャツなど、まさに「可愛い美瑠、格好良い美瑠、セクシーな美瑠」を体現。また、抜群の存在感を放った白間の立ち振る舞いは、NMB48の歴代のスターたちと何の遜色もなかった。絶対エース・山本彩が卒業の際、白間はグループの未来を直々に託されたが、この日のソロコンを見ると、さや姉の目に狂いはなかったことが改めて分かる。
気になるのは、そうやって継承されてきたNMB48のエースのバトンを、次は誰が受け取るのかということ。10日に開かれた『難波新鮮組公演』、11日の『ここにだって天使はいる公演』はその試金石となった。
原かれん、黒田楓和、瓶野神音らが狙うセンターの座
『難波新鮮組公演』は、ドラフト3期、6期、7期生が「新鮮組・煌(シャイン)」(昼公演)と「新鮮組・難波一番隊」(夜公演)の2組に分かれて出演。グループの未来を担うメンバーたちが揃ったとあって、公演中も、原かれんが「NMB48のシングルでもセンターをいただけるように、無限の伸び代を信じて頑張りたい」と宣言すれば、黒田楓和、瓶野神音らも「センターに立ちたい」と意欲を表明。
2013年11月の初演以来「ここ天」の呼び名で知られる、NMB48唯一のオリジナル公演『ここにだって天使はいる』では、7期生のなかでただひとり昼公演に登場した平山真衣が「先輩方に追いつきたい、負けたくない。先輩を脅かす存在になりたい」と想いをぶつけるなど、前日の『難波新鮮組公演』同様、若いメンバーたちが闘志をみなぎらせた。白間卒業後はグループを牽引する立場となる3期生・加藤夕夏も、「NMB48の伝統を大切にしつつ、気合がいっぱい入ったNMB48を今のメンバーで作っていきます」とやる気十分だ。
現在のNMB48の良さは、こういったアグレッシブな姿勢ではないだろうか。誰にだってセンターに立ったり、エースをつかんだりできるチャンスはある。大阪のグループらしい貪欲さがメンバー個々に流れている。
白間も、雑誌『ENTAME』(徳間書店/2021年8月号)の中のインタビューで、「センターに立ちたい子が堂々と「立ちたい」と言い合える空気感がNMB48の良さ」としている。そういった前向きな雰囲気ができあがったのは、白間の影響があるのではないだろうか。