NMB48 白間美瑠インタビュー
NMB48 白間美瑠、卒業直前インタビュー グループの世代交代で固めた決意
NMB48の25thシングル『シダレヤナギ』が6月16日にリリースされる。センターを務めるのは白間美瑠。グループからの卒業を発表している、NMB48最後の1期生メンバーだ。「自由」の花言葉を持つシダレヤナギというタイトルが、白間のこれからを、NMB48のこれからを高らかに讃えている。
今回のインタビューでは『シダレヤナギ』についてだけでなく、3月に卒業を発表してからの白間の心境の変化や卒業のきっかけにあったグループの世代交代、白間がプロデュースする『大阪魂、捨てたらあかん』公演、大阪城ホールにて開催を予定している卒業コンサート『みるるん、さるるん、ありがとう♡』についても話を聞いた。もちろん卒業後の白間とNMB48の今後についても。「今のNMB48に心配はないです」と自信たっぷりに言葉をかける白間が最後の1期生としてとても心強く、誇らしい存在に思えた。(渡辺彰浩)
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ソロのアーティストになりたいと思ったきっかけは『PRODUCE 48』
ーー卒業発表から約2カ月が経ちましたが、発表の前と後では気持ちの持ちようも違いますか?
白間美瑠:卒業発表をしてからは気持ち的にすっきりしていて、NMB48を少し客観的に見られるようになりました。今、後輩に何を残せるか、伝えられるかを重点に置いて活動していますね。
ーー振り返ると、今年頭に始まった『NAMBATTLE』の時から、白間さんはすでにグループを客観的に見ていたのかなとも思えます。
白間:私が抜けた後に、「美瑠さんのポジションを取りにいきます」くらいの熱いメンバーが現れてほしいなと思っているので、今は全員に伝えられることは口にするようにしていますね。
ーーそもそも卒業を考えるきっかけは何かあったりしたんですか?
白間:「だってだってだって」であーやん(山本彩加)とココナ(梅山恋和)がセンターに立っている背中を見た時に、「あ、卒業してもいい時期なんじゃないか」って「卒業」の2文字は頭に浮かんでいましたね。「綺麗に世代交代していってるな。任せられるな」っていう思いが湧いてきました。
ーーでは、シングルリリースの2020年8月頃から運営さんとも少しずつ話しながら。
白間:そうですね。でも、自分の中で1期生として最後の1人までは残りたいっていう決意はありました。
ーー最近の白間さんのインタビューやライブMCなんかを読み返すと「自分に自信がついた」とも発言してきていますよね。
白間:これからこうなりたいという自分の道が明確に出来て吹っ切れた感じはあります。もう自信は120%ある状態なので、それをもっと高めていって、卒コンではかっこいい背中を後輩みんなに見せたいと思います。
ーー『だってだってだって』のリリースと同時期でもある、初のソロコンサート『NMB48 FIRST ONLINE LIVE 2020 白間美瑠~離れていても!みるみる~』もその自信や卒業のきっかけだったのかなとも感じます。
白間:そうですね。ソロコンもきっかけに入ります。ソロで大きいステージを一人で使い放題っていうのはなんて気持ちいいんだって。自分の世界を作り上げていくことはすごく楽しかったです。
ーー2018年の『PRODUCE 48』の経験も刺激になりましたか?
白間:NMB48を卒業しても歌ったり踊ったりしていきたい、ソロのアーティストとしてやっていきたいと思いはじめたきっかけは『PRODUCE 48』でした。ステージに立つ幸せ、楽しさを改めて実感させてくれた。卒業してからは日本だけじゃなく、海外でもライブをやりたいという夢があるので、活動していた韓国でも恩返しをしたいなという思いがあります。そういう気持ちをくれたのもプデュだと思いますし、存在は大きかったですね。
ーー以前、村瀬紗英さんと加藤夕夏さんに『PRODUCE 48』の話を聞いた時にも刺激を受けたって話していたんですよね。
白間:考え方が一変しましたね。レッスンでの時間のかけ方、使い方が全然違いますし、あそこまでの熱さがあったからこそ、高いレベルのステージを見せられた。パフォーマンスを突き詰めてるのはカッコイイなと思いますし、卒業後はもう一度基礎からちゃんとやっていきたいなとも思いました。
ーー卒業を前に、これまでのNMB48の活動を振り帰って一番印象的だったことはなんですか?
白間:みるきー(渡辺美優紀)の卒業コンサートが自分の中ではこれからのNMB48を引っ張っていくぞと覚悟が決まった出来事だったなと思いますね。自分から喋りたいって時間をもらって、これからのNMB48を引っ張っていきたいですって宣言をして。そこからはNMB48への気持ちの入れ方が変わっていきました。
ーー同時にAKB48としての活動もありましたよね。
白間:チームAと兼任していた時に、たかみな(高橋みなみ)さんの思いの込もった『M.T.に捧ぐ』公演にオリジナルメンバーとして出させていただいたことは、大変光栄に思いますし、その公演は私にとっても思い入れが強いですね。NMB48では先輩がいなかったのが、AKB48にいくと先輩方がたくさんで、追い抜かしてやるぞっていう気持ちが人一倍メラメラしていたのを覚えています。
「気合・感謝・根性」を今の後輩に受け継いでいってほしい
ーーそんな白間さんがプロデュースする『大阪魂、捨てたらあかん』公演がスタートしています。テーマは「気合・感謝・根性」ですが、これにはどのような思いが込められているのですか?
白間:メンバーがどんどん卒業していっていて1期生が私しかいなくなって、昔のNMB48の良さだった泥臭さ、ど根性が薄れてきてるのがもったいないなって思っていました。NMB48らしさにも繋がる「気合・感謝・根性」を今の後輩に受け継いでいってほしいなと思って、この公演を作りました。
ーーなかなかハードなセットリストですよね。
白間:そうですね。前髪をぐっちゃぐちゃにして、汗だくでステージから降りてくる後輩たちを見ているとすごく気持ちがいいです。目はキラキラしていて、やりきったぞっていう表情をしていますし、駆け寄ってきてくれて「めちゃくちゃしんどい公演だけどやり甲斐があって楽しかったです!」って言ってくれた時は、この公演を残してよかったなって強く思いました。
ーー各グループの公演を観ていかがでしたか?
白間:プロデュース公演の初日をW1N-Cにしてもらいました。『NAMBATTLE』での劇場公演のバトルでは、W1N-Cが先頭に立ってみんなの心の火を灯してくれたことでNMB48が成長できたと思うので。限界を超えてやるぞっていうW1N-Cの気合が素晴らしかったですし、ほかのグループも可愛いだけじゃなく、エネルギッシュで気合に満ち溢れた新しい一面を見ることができて、本当にこの公演をやってよかったって思います。
ーー白間さんがグループリーダーである、みっくすじゅーすは?
白間:この公演は気を抜いたらガタガタッと崩れていっちゃうので、みっくすじゅーすのメンバーも、みんな必死に食らいついてやっていて、やってる側としても気持ちがよかったです。みんな本当に頑張っていました。死ぬ気で頑張るってこういうことやなって。