櫻坂46&日向坂46『W-KEYAKI FES.2021』レポート バトンを手渡しながら築き上げていった“つながり”の大切さ
櫻坂46と日向坂46、改名後初の合同ライブ『W-KEYAKI FES.2021』が7月9〜11日に開催された。会場は富士急ハイランド・コニファーフォレスト。両グループが合同でライブを行うのは『欅共和国2018』以来となる約3年ぶり。グループの久しぶりの“再会”を感慨深そうに見守るファンの熱気と期待が客席には漂っていた。本稿では2組が揃った7月11日の模様をレポートする。
開演すると、両グループのメンバーたちが個性あふれるポーズをしながらステージに登場。まず1曲目は櫻坂46からスタートし、「それが愛なのね」を勢いよく歌い上げた。櫻坂46にとってはメンバー全員が揃う初の有観客ライブでもあり、久しぶりとなるファンの前でのパフォーマンスを心待ちにしていたことが動きのキレや表情などから伝わってきた。2曲目の「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」では、MVさながらの糸を使ったダンスパフォーマンスを披露。その後には、ちょうど前日に誕生日を迎えた森田ひかるを祝う一幕もあった。
続いては日向坂46の出番。「ドレミソラシド」をあふれんばかりの笑顔で踊り始める。感染防止対策の観点から客席側の反応が普段とは違う中でも、会場全体を虜にする彼女たち。そして花道を駆け上がり、爽やかに、かつパワフルに「ソンナコトナイヨ」を歌唱する。解放感ある野外会場をメンバーたち自身も楽しむようなパフォーマンスが印象的で、体全体を使うことで会場にもその熱が伝わっているようだった。
再度、櫻坂46が登場し「君と僕と洗濯物」と「Plastic regret」の2曲をパフォーマンス。センターステージに噴水も出現し、涼しげな水を使った演出と、メンバーたちの息の合ったダンスで観客を魅了する。すぐさま日向坂46が登場すると客席のウェーブを提案した。すると端から端からまで見事にウェーブが実現。これにはメンバーも「すごすぎない?」「ライブ生まれウェーブ育ち?」と驚きを隠せない様子。これによって会場の一体感が増し、続いて歌った「キュン」「アザトカワイイ」の2曲は、より一層客席からのリアクションが良くなっていたように思う。
陽が傾き始めたライブ中盤。ここまでアップテンポな曲が多かったが、櫻坂46はここで切なさのある一曲「偶然の答え」で会場の空気を変える。さらに今度は「半信半疑」をクールに大人っぽく踊り、グループの“らしさ”が表れた選曲で雰囲気を一変させた。
対して、日向坂46も負けじとクールな楽曲で応戦する。本人たち曰く、“普段あまり見せない表情”が詰まっているという「膨⼤な夢に押し潰されて」で迎え撃ち、続く「青春の馬」にて青春感たっぷりの、前へと進む力強い姿勢を表現していた。この時はウォーターショットも連発され、徐々にオーディエンスの空気が温まっていくのを感じた。