プロダンスリーグ『D.LEAGUE』ROUND.12レポート 激闘を制した4チームがチャンピオンシップへ進出

『D.LEAGUE』ROUND.12レポート

 試合の行方はオーディエンスポイントに委ねられ、最終的に勝利を収めたのはSEGA SAMMY LUX。この勝利にチームリーダーのCANDOOは「オーディエンス票で20点もらえると思わなかった。応援ありがとうございます。たくさん練習して『楽しく踊ろう』と話していました。楽しさと練習量、マイケル・ジャクソンへのリスペクトでディレクター含め、一致団結できたのが嬉しかったです」とコメント。それに対し、ディレクターのBOBBYは「これに甘えずに決勝に備えて練習していこうと思います」と冷静だった。

 総評としてZeebraは「全チーム素晴らしかったですが、上位2位にはやられた。特にavexは曲の持っている『愛はどこにいった?』というテーマと、それぞれ違うファッションが多様性を表しているようでウルっとした。僕は小学生の頃に『スリラー』を完コピしてキャリアが始まったので2位のLUXにもやられましたね」と振り返る。ETSUも「長い期間タイトなスケジュールを越えてきた方たちなので、ジャッジは苦しかったです」と率直なコメント。

 さらに剛力は「自分も踊りたくなるようなダンスで引き込まれるし、見ている人も楽しくてワクワクする。(今の)社会的に当たり前に(直接)話せないなか、こうした表現で気持ちを届けられるのは改めてすごいと思いました」と語った。

 ROUND.12の結果は以下の通り(ジャッジ+オーディエンス)。SEGA SAMMY LUX:92.5点(72.5+20)、avex ROYALBRATS:89点(73.5+15.5)、FULLCAST RAISERZ:86.5点(69+17.5)、KOSÉ 8ROCKS:82点(65+17)、SEPTENI RAPTURES:81点(63+18)、CyberAgent Legit:77.5点(66.5+11)、Benefit one MONOLIZ:77.5点(65.5+12)、KADOKAWA DREAMS:76.5点(64.5+12)、USEN-NEXT I'moon:73点(55+18)。

 全試合を通しての総合ランキング1位はFULLCAST RAISERZに決定し、賞金200万円が贈呈された。そしてチャンピオンシップに進出する残り枠の2チームはSEGA SAMMY LUXとKOSÉ 8ROCKSに決定。7月1日はFULLCAST RAISERZとavex ROYALBRATSを含めた計4チームから『D.LEAGUE』の初代王者が決まる。

 そしてシーズン最後のゲストパフォーマンスとして登場したのは¥ellow bucks。クールなパフォーマンスでレギュラーシーズン最後の1戦に華を添えた。

 最後に全試合を終え、レギュラージャッジを務めあげた黒須は「手探りでしたが、最終的に9チームそれぞれのドラマを見ることができた。今回も先が見える回になったと思います。チームそれぞれの魅力を活かして、次に繋げてほしい」、坂見は「月に2回、振り付けだけでなく、時にはやりたくないようなことも恐らくやってこられたと思います。各ジャンルのプライドを曲げてでも、それによって新しい場所やルール、ジャッジが作られていった。分かりづらい異種格闘技だが、いろいろな立場からのコメントを得ることで皆さんも成長してきたと思う」と、それぞれDリーガーたちを労う。

 日本から生まれた新たなダンスの地平『D.LEAGUE』最初のレギュラーシーズンはこうして幕を閉じた。誰もが手探りで道なき道を模索する12回、チームメンバーやディレクター、ジャッジ、運営、全てのセクションで冒険の連続だったはずだが、これに関わった全ての人々を祝福したい。コロナ禍で社会的には先の見えない状況も続くなか、その裏で新たな未来が着々と広がっていたことは、きっと後世に語り継がれていくだろう。そして差し迫っているチャンピオンシップと来年のセカンドシーズンにも期待したい。

D.LEAGUE 公式HP

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