メジャー1stミニアルバム『あたらしい生活』インタビュー
CUBERS、新たな挑戦となった意欲作 メンバー独自のレコーディングルーティンも明かす
昨年末、CUBERSのメンバー内で熱い闘いを繰り広げた企画「センター争奪!バトルキューバーズ」を見事に勝ち抜き、末吉9太郎が初のセンターに就任。エモさ満点のミュージックビデオも高回転を記録中の、新曲「あたらしい生活」をリード曲に据えたメジャー1stミニアルバム『あたらしい生活』は、PUFFY「アジアの純真」のカバー、9太郎ソロ曲、TAKA&綾介と春斗&優のそれぞれのペア曲など、新たな挑戦をたっぷりと盛り込んだ意欲的な作品だ。この春に新生活を迎えた学生、社会人、すべての人に贈るCUBERSからの応援歌「あたらしい生活」と、これまで以上にカラフルなバラエティに富む楽曲たちについて。5人の思いを探ってみよう。(宮本英夫)
新しいCUBERSが見せられた
ーーまずは9太郎さん、センター就任おめでとうございます。
9太郎:ありがとうございます。念願のセンターに就任できて嬉しいです。ファンの方には本当に感謝していて、応援スタイルは自由なはずなのに、あの1カ月に関しては「無理をしてください」とお願いしたので。学校や仕事で忙しい中で毎日投票したり、SNSで宣伝してくれて、みんなが頑張ってくれたぶん、「今僕が頑張らないと!」と思っています。
ーーあの企画で、CUBERSというグループ全体が活気づいたかなと思うんですね。
TAKA:そうですね。みなさんのおかげですごく盛り上がったなと思います。ファンのみなさんとメンバーが一緒に目標を決めて頑張ることで、それぞれの絆が生まれましたし、応援してくださるみなさんへの感謝を感じました。メンバー内がぎくしゃくすることもなかったですし、そういう可能性があったら、そもそもこの企画はしなかったと思います。
ーーそこ、大事ですよね。
TAKA:このメンバーなら大丈夫だとわかっていたから、やれたことなので。僕は1位になれなかったですけど、終わってすがすがしい気持ちになりましたし、9太郎に素直に「おめでとう」という気持ちになれたので。いいこと尽くしだったなと思いますね。
ーーその、9ちゃんがセンターになった新曲が、メジャー1stミニアルバム『あたらしい生活』のリード曲「あたらしい生活」です。
9太郎:ミディアム調の楽曲が表題曲になったことがなかったので、新しいCUBERSが見せられたと思います。
綾介:歌詞も曲調も、自分の学生時代を思い出すような曲だなというのが第一印象でした。今学生の子や新社会人の子が、何年後かにこの曲を聴いて昔の自分を思い出すみたいな、そういう曲になってくれたらいいなと思いますね。
優:歌詞が等身大なんですよね。〈お互いにもっとモテてたらきっと/こんな仲良くはないよな〉とか、〈悩みなんて何ひとつないふりが/昔から俺らの良いところだったろう〉とか、〈バカな顔自撮りして送り付けてやるから〉とか。身近なことがらや言葉で、かっこよさよりも、自分たちのありのままに近いところにある言葉だなと感じてます。作詞のいしわたり淳治さんも「男子校の仲の良さをCUBERSと重ねて」とコメントしてくださって、まさにそういう感じだなと思いました。
春斗:誰しもが、新しい生活を始める時に、壁にぶつかって苦しくなる時があると思うんですけど、そんな時に周りを見たら、仲間や、家族や、支えてくれる人がいるということを、この曲を聴いて思ってほしいですし、僕もそう思えた曲ですね。〈いやこの鼻声は花粉症だって/誰が泣いたりするかよ〉とか、友達にちょっと強がってるところがまたいいなと思うし、男だから恥ずかしくて言えないところが描かれているところが素敵だなと思いました。
TAKA:「あたらしい生活」というタイトル通り、新生活を迎えるみなさんにとって、ぐっと胸にくるような内容になっていますし、今そうではない人も「昔こんなことあったな」と思い出させるような内容で、「一人じゃない」と思わせてくれて、友達や家族の存在をあらためて感じさせる、素敵な曲になっていると思います。曲調がミディアム調なので、歌詞が入ってきやすいし、メッセージ性の強い素敵な楽曲だと思います。
9太郎:仮歌をいただいた時に、サビの〈思い通りに行くことは今までだって一度もなかったから/今ここでくじける理由もないさ〉という歌詞を聴いて、「あ、そっか」と思って、ちょっと楽になりました。僕らはこの1年思い通りに活動できなくて、リリースイベントもなくなってしまって……個人仕事では、初めてのことをさせていただく機会が多くなって、「あー、今日もうまくいかなかったな」とか、そう思うことも多かったんですね。そして年末にリーダーにならせていただいて、難しいなと思うことも多かった中で、この歌詞を見て「あー、確かにね」と。「僕なんか、遠回りばかりしてきたな」と思うし、これを聴いた人も「そうだよね」と思って、楽になってくれればいいなと思います。
ーーミュージックビデオでは9ちゃんの職業の設定はデザイナー?
9太郎:デザイン会社の新入社員の設定です。コーヒー淹れたり、掃除機かけたりしてます。ああいう仕事はしたことなくて、やってみたかったんですよ。
ーー一方で、TAKAさんはサラリーマンの営業の設定。
TAKA:個人的には、男はスーツ姿が一番かっこいいと思っているので、スーツ姿のサラリーマンってかっこいいなって、電車に乗っていて思ったりするんですよ。僕もやってみたくて、スーツを着て演じることができたのは嬉しかったです。
春斗:最初に「どういうミュージックビデオを作るか?」という話をした時に、「やりたい職業はある?」ということになって……。
優:本当に憧れていたもの、そこに通ずるもの、という感じで職業を選んでいきました。時間の関係で、結局できないことも多かったんですけど。
綾介:春斗くんは何て言ったんだっけ?
春斗:俺は、ペットショップの店員か、宇宙飛行士か。
TAKA:小学生かよ(笑)。
綾介:優は、お笑い芸人だっけ。
優:そう。僕はコントを書いたりしていたので、「お笑い芸人」がいいと思ったんですね。でも衣装がかぶるとか、MVの尺時間の関係とかもあってやれなかった。
綾介:僕は普通に「サラリーマン」と言いました。でもその時髪の毛がグレーだったんで、スプレーで染め直すとか、七三にしなきゃいけないとか、そういう理由でなくなった気がする。
9太郎:僕はスタッフさんから「9太郎はアイドルオタクの役でいいんじゃない?」と言われたんですけど、「それ、職業じゃないでしょ」って(笑)。もしも「アイドルオタク」が通ってたら、僕がペンライトを振ってるシーンとかがミュージックビデオで使われていた可能性があります。
綾介:全然エモくならない(笑)。
TAKA:僕は、最初は「美容師」を希望しました。本当になりたかったんですよ。
春斗:みんなそんな感じだったよね。「実はなりたかった職業」みたいな。
TAKA:でも「あんたにはできんでしょう」って親に反対されて、大学に行くことになりました。厳しい世界だということを心配したんじゃないですかね。だから「美容師」と言ったんですけど、スーツも着てみたかったので、サラリーマンで良かったと思います。