3rdシングル『WOW』インタビュー
CUBERS、注目度急上昇中の5人が見据える“すごい未来”「今この期間で成長することが大事」
メジャーデビュー1年目を快調に突っ走るCUBERSに、追い風がびゅんびゅん吹いてきている。昨年は、つんく♂作詞作曲「メジャーボーイ」、ひなんちゅ(Silent Siren)作詞+ひろせひろせ(フレンズ)作曲「妄想ロマンス」の連続ヒットで、アイドルファンと音楽ファンのハートをがっちりキャッチ。俳優、モデル、YouTuberなど、5人それぞれの個性を生かした活動の中で、末吉9太郎の「それなー」が爆発的にバズるなど、2020年に入って注目度は鋭角急上昇中。追い風に乗り、まずは3月4日リリースの3rdシングル『WOW』、そして5月23日の東京・国際フォーラム ホールC公演へと一気に駆け抜ける、育ち盛りの5人の思いを聞いてみよう。(宮本英夫)
「WOW」は、初めての女性目線の曲
ーーあらためまして、明けまして2020年。CUBERSの、今年の最初の目標は?
TAKA:何よりも、5月の国際フォーラムを成功させることですね。ここが僕たちにとって本当に大事になってくるライブなので、動員もそうですし、内容も、この先CUBERSに期待が持てるという、それはお客さんもスタッフさんも、自分自身もそうなんですけど、全員がそう思えるようなライブにしないとダメかなと思うぐらいの、大事なライブになりますね。
ーーそこが今年最初にして最大のヤマ場。
TAKA:そうですね。そこを乗り越えないと、僕たちが目指すところにたどり着けない、通過点の一つなので。ここがあっての先のことというか、それぐらいのものですね。
ーー了解。国際フォーラムへの意気込みはまた最後に、全員に言ってもらうことにして。そこを目指すためのステップとして、3rdシングル『WOW』が出ますよ。どんな曲ですかこれは。
綾介:僕らにとって、初めての女性目線での歌詞なので、そういうところが新しくもあり、聴いていただきたいポイントでもあります。パフォーマンスで言うと、サビの歌いだしのところ、〈ギュッと恋しちゃって〉とか、そこの振付のところのメンバーの顔が、「ギュッ」ていう顔をしてたりとか。細かいところにも、注目していただけたらと思います。
春斗:MVも、ピンク、ピンクで春感満載です。初めての女性目線ということで、〈ベースメイクを済ませたら〉とか、女性の生活感に落とし込んだところもあるんですけど、男性から見ても、たとえばその部分を「ヘアセットを済ませたら」とかに置き換えてみれば、共感できる歌詞になってるんじゃないかな? と思います。ちょっと奥手な女性が一歩を踏み出す物語になっているので、僕たちが歌って背中を押せるように、という気持ちはありますね。
TAKA:ポップなバンドサウンドで、生演奏でしっかり録っていただいたアレンジに仕上がっているので、そういうところにもこだわった1曲になってます。メロディもすごくキャッチーで、聴けば聴くほどいいなと思っちゃう、スルメ曲に仕上がってますね。歌詞もいいんですよね。〈ギュッと恋しちゃって〉とか、〈パッと洗い流して〉とか、擬音を使うことでポップさが増して、リズム感があって、すごく中毒性があると思います。お客さんと一緒にできる振付もあるので、総じて、すごくポップでキュートな楽曲に仕上がってると思います。
優:歌詞では、ネガティブなことも書いてるけど、最終的には、〈アップダウンの人生、笑い泣いて、綺麗になれるんだ〉で、前向きに一歩踏み出せる、応援歌のような意味がこもっていると思います。「WOW」というタイトルの意味は、驚くような日々を、という意味で付けてくださって、春っぽい曲でもありますし、春は新しい日々が始まる季節じゃないですか。みんなには驚くような日々を送ってほしいし、新しく何かを始める時に、背中を押してくれるような1曲になってると思います。
9太郎:それこそ、女子目線の曲なので。「なので」っていうのもおかしいですけど、僕、全部共感できますし、「わかる~」って、すごい素直に歌えます。僕が歌ってる〈自分は自分、他人は他人〉のところが、僕は常々そう思って生活してるので、ここは大共感というか、「それなー」と思いながらいつも歌ってますね。
ーーせっかくなので、MVの見どころもぜひ。
9太郎:春っぽいMVになってます。
綾介:うしろの「WOW」っていうオブジェはCGじゃなくて、2メートルぐらいのセットなんです。ダンス中心のMVで、サビは「WOWダンス」っていう振付で、お客さんがみんな真似してくれてます。
9太郎:メンバー一人一人が、小物を使うシーンがあるんですよ。これはメンバーの誰にも言ってなかったんですけど、監督さんとマネージャーさんが「どれでもいいです」と話してるのが聞こえて、僕、絶対電話がいいと思って、メンバーがまだ来てなかったんで、さささっと寄って行って、「僕、電話で!」って言いました。
綾介:今初めて聞きました! 初耳。
9太郎:松浦亜弥さんが、「桃色片想い」のMVで、ピンクの電話を使ってイメージシーンを撮ってるんですよ。最近、鈴木愛理さんも、ソロのMVで、ピンクの電話でしゃべってるシーンがあって、スタジオに着いてピンクの電話を見つけた時、「これは僕じゃん!」と思って。自分で言わないと、誰かに取られちゃうから、さささっと寄って行って「ピンクの電話は僕です!」と言って、そうしてもらいました。
綾介:リアルサウンドさんで初公開ですよ。
春斗:メンバーに相談もなく(笑)。
TAKA:あの電話の見え方が変わってきますね(笑)。もう普通には見れないわ、あのシーン(笑)。
9太郎:だって、春斗くんとか、人の真似をするんですよ。
春斗:しないわ!
9太郎:僕が「ピンクの電話がいい」と言ったら、「俺もいい」とか言って、じゃんけんになって、負けたら嫌じゃないですか。だから先に言って、もともと決まってましたよみたいなテンションで、メンバーには伝えて。だからピンクの電話といったら、松浦亜弥さん、鈴木愛理さん、末吉9太郎さんという、三大ピンクの電話になってます。
ーーなるほどねー。春斗くんは真似っ子ということがわかった。
春斗:真似っ子じゃないですよ!
TAKA:めちゃくちゃ真似っ子ですよ。
9太郎:TAKAに憧れてるんですけど、TAKAが新しいお洋服を買ったりすると、「それどこで買ったの?」って必ず聞く。
優:で、似たようなのを買う。
9太郎:僕がかぶってたベージュのキャップも真似して、同じ色のキャップを買ってました。
春斗:違うんです! 「この帽子いいよ」って勧められたんです。で、1カ月後に僕が買ったら、「なんで同じの買ってんの?」みたいな。自分が勧めたのに。
9太郎:僕が勧めたのは、ちゃんと髪をセットしないで現場に来る時に、街で見かけられたりすると、ぼさぼさ髪のアイドルとか、嫌じゃないですか。だから「キャップをかぶったほうがいいよ」と言っただけなんです。
優:注意ね。
9太郎:そう。注意したら、なぜか同じブランドの同じ色のキャップを買ってくる。
ーーまあまあ。可愛いじゃん。
TAKA:春斗くんはそういうの、多いからね。
ーーえー、話を戻して。シングルのカップリング「Sweet Beat」は、これはだいぶアダルトな感じがする。
TAKA:この曲、僕好きなんです。曲調もすごく大人な感じで、歌詞も、男心を歌っているというか。一人の女性のために、周りが見えなくなるくらい、一生懸命になっちゃうというか、運命を信じちゃう。女の人はそうは思ってないかもしれないけど、男ってそういう、馬鹿真面目なところがあるじゃないですか。そういう気持ちを、大人っぽく表現したのがこの楽曲で、すごくいいなと思いますね。〈全てを失っても運命だけを信じよう〉とか、なかなか口には出せないですけど、基本、男ってこういうところがあるというか。
綾介:「WOW」の可愛い感じから、一気に大人の世界観に変わるので。ライブで「WOW」と一緒に歌うことが多いんですけど、見せ方も変わって、違ったパフォーマンスが見せられるんじゃないかと思います。
春斗:僕も、大好きですね。夜のディスコ内での、男女の恋愛模様というか……。
綾介:思い出すの?
春斗:いや、経験ないですけど(笑)。〈君の吐息が耳を掠る、離れるの?離れない?〉のところとか。男女の駆け引きの世界観が、すごく大人な感じで、好きですね。
TAKA:春斗くんは駆け引きが好きと。
春斗:できんわ! でもストレートな感じで、意外と歌いやすいんです。
優:この曲は、Mellow Youthさんに作っていただいて、楽器も生で、Mellow Youthさんが弾いてくださっていて。ディレクションと編曲が、前作に続いてフレンズのひろせひろせさんで。「ボーイズグループの曲を作ってください」とお願いしたんじゃなくて、普通に自分たちのバンドの持ち曲にすると思って書いてくださいと、Mellow Youthさんにお願いしたので、ボーイズグループに寄せて作った曲ではないので、こういう音や歌詞になってるんですけど。僕たちの持ってる楽曲の幅も広がって、また新しいCUBERSが見せられたと思います。
9太郎:僕はこういう経験をしたことがないので、この曲の主人公にすごく憧れます。〈濡れたグラス、揺れるドレスに〉とか、その空間に行ったことがないので、よくわからない部分はあるんですけど、〈混ざりあうミュージック、ダンスホールの奥〉のところがすごく素敵! と思いました。ダンスホールって、音楽がガンガン鳴ってるんでしょうけど、それだけじゃなくて、お酒を飲みながらの男女の会話とかも、全部含めて〈混ざりあうミュージック〉と言ってるんじゃない? と思ったら、「いやーもう憧れるー」と思いました。僕もいつか、ダンスホールの奥で混ざり合うミュージックの、一つの音になれたらいいなと思ってます。
ーーかっこいい。ばっちり。
春斗:ところで、駆け引きは?
9太郎:駆け引きは、めちゃめちゃ好きです(笑)。ちょっとわかんないところって、一番楽しいですよね。自分は好きで好きで、相手の気持ちはちょっとわかんないけど、気があるんじゃない? ぐらいの。一番楽しいじゃないですか!
春斗:でも、絶対自分の経験じゃないでしょ。ドラマで見たんでしょ?
9太郎:なんだっていいでしょ!