石崎ひゅーい、ドラマ『警視庁・捜査一課長 season5』に寄り添う主題歌「アヤメ」 幸福な余韻を残す1曲に

石崎ひゅーい『捜査一課長』主題歌が残す余韻

 「アヤメ」は、現在放送中の連続ドラマ『警視庁・捜査一課長 season5』(テレビ朝日系)の主題歌でもある。同作は、シリーズ10年目のミステリードラマ。警視庁捜査一課を統括する人情派刑事・大岩純一(内藤剛志)が物語の主人公で、地道な捜査の末、事件を解決していく過程が1話完結スタイルで描かれている。“ご遺体がワサビ入りシュークリームを握っている!?”といった突飛な事件設定、大岩の上司にあたる警視庁刑事部長・笹川健志(本田博太郎)の魂の訓示、妻(床嶋佳子)や愛猫との生活から事件に繫がるヒントをふと見つける日常パート、捜査一課総出でしらみつぶし的に聞き込みや証拠品探索を行う“東京一斉大捜査”……とお約束的なポイントが多数あり、それも長年愛されている理由の一つ。そういった物語の展開をはじめ、全体的に「いや、現実ではこんなことないでしょう」とツッコミを入れるのも野暮に感じられるようなシーンが多く、フィクションとして思いきり振り切った、エンタメ性の強い作品に仕上がっている。

 そんなドラマに主題歌を提供するとなると、一緒になって振り切った表現をする選択肢もあるが、「アヤメ」はそういう曲にはならなかった。なぜなら、多くの刑事ドラマと同様、『警視庁・捜査一課長 season5』でもまた被害者・加害者・関係者の人間模様が描かれているからだ。だからこそドラマの終盤(=事件解決後)に流れる主題歌には、どの立場の人にも寄り添える懐の深さが求められるわけだが……と、ここまで来れば、石崎ひゅーいのソングライティング力が求められた理由も分かってくる。主演の内藤剛志いわく、ドラマ制作陣の「謎解きを楽しんでいただくと同時に、見終わった後、少し上機嫌になっていただけると嬉しい、小さな希望のようなものを届けたい」という想いもこの曲にリンクするポイントだったとのこと(※1)。ドラマの世界観に寄り添うだけでなく、制作陣の想いも乗せ、視聴者に幸福な余韻を残してくれる「アヤメ」は、多くの人の心を包み込むやさしさに満ちている。

※1:https://realsound.jp/2021/03/post-731388.html

■蜂須賀ちなみ
1992年生まれ。横浜市出身。学生時代に「音楽と人」へ寄稿したことをきっかけに、フリーランスのライターとして活動を開始。「リアルサウンド」「ROCKIN’ON JAPAN」「Skream!」「SPICE」などで執筆中。

■配信情報
YouTube LIVE『アヤメ色の夜明け』:https://youtu.be/a3jL_f9hHoY
5月7日(金)20時〜

アヤメ色の夜明け
石崎ひゅーい「アヤメ」
石崎ひゅーい「アヤメ」

■楽曲情報
石崎ひゅーい「アヤメ」
2021年5月7日(金)配信リリース
iTunesプリオーダーURL:https://erj.lnk.to/Qpmd1qWN
作詞・作曲:石崎ひゅーい 編曲:トオミヨウ
タイアップ:テレビ朝日系 木曜ミステリー『警視庁・捜査一課長season5』

■ドラマ情報
木曜ミステリー『警視庁・捜査一課長season5』
【毎週木曜】午後8:00~午後8:54

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