大森元貴、「French」での鮮烈なダンスパフォーマンス Z世代の海外アーティストとのリンクも

大森元貴、「French」での鮮烈なダンスパフォーマンス Z世代の海外アーティストとのリンクも

 とても美しい、ゾクっとするくらい神秘的な数分間だった。

 3月29日、大森元貴が『CDTVライブ!ライブ!春の4時間スペシャル』(TBS系)に出演。ソロとしては初となるテレビでの生歌唱で、デビューEPの表題曲「French」を披露した。そこで彼が見せたのは、Mrs. GREEN APPLEのフロントマンとして見せてきた姿とは全く違う鮮烈なパフォーマンスだった。幻想的な光に包まれた空間に、白い衣装にマスクを着けた10人のダンサーたちを従え、自らも純白の衣装に身を包んだ大森元貴が登場。独創的なコンテンポラリーダンスを踊りながら、伸びやかで、かつ迫力のある歌声を響かせる。最高音域のホイッスルボイスも息も乱さず歌い上げる。まず何よりボーカリストとして破格。そして、ダンスを通してダイナミックな身体表現の魅力が伝わってくる。

 もともとMrs. GREEN APPLEは小学生の頃から一人で楽曲を作っていた大森元貴が、自らの音楽を表現すべくメンバーを集めて結成されたバンドだ。昨年7月にリリースされたベストアルバム『5』をもってバンドは“フェーズ1”にピリオドを打ち、活動休止期間に入ったが、そのキャリアの中でも従来のロックバンドの枠組みに収まらないカラフルな音楽性を追求してきた。

Motoki Ohmori – ‘French’ Official MV

 そうした大森本来の自由な発想が、ソロアーティストとしての出発点でさらに解き放たれたのだろう。特に新境地となったのは、彼にとっても初めての挑戦だったコンテンポラリーダンスだ。ミラーレイチェル智恵が監督を務めた「French」のミュージックビデオでは、コレオグラファー 吉開菜央が振り付けを担当している。そこで見せたダンスは、抑制された“静”の緊迫感からダイナミックな躍動へと進んでいく楽曲の展開とも結びついたものだった。

 また、3月29日の番組出演後には「‘French’ Dance Practice Video “CDTV LIVE! LIVE!” ver.」と題したビデオもOfficial YouTubeチャンネルに公開された。番組のためのダンス練習ビデオで、大森と10人のダンサーが見せる一糸乱れぬダンスは、ミュージックビデオで魅せた“個”の追求ともまた違う発想で組み立てられたもの。こちらの振り付けを担当したのはコンテンポラリーダンサー・振付家の水村里奈だ。

Motoki Ohmori – ‘French’ Dance Practice Video “CDTV LIVE! LIVE!” ver.

 「French」はサウンドや曲調にしても、既存のジャンルには全く収まらないようなスタイルを持っている。ロックでもEDMでもないし、オルタナティブR&Bでもない。荘厳なイメージを醸し出すイントロの印象的な音色は60年代の電子楽器であるギタレットだという。3拍子で繊細に始まる楽曲はサビで4分の4拍子に転じ、後半では多層的なリズムとベースが加わる。

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