櫻坂46 藤吉夏鈴、作品を重ねるごとにみえる変化 「偶然の答え」MVで輝く表情

 4月14日に発売される櫻坂46の2ndシングル『BAN』に収録予定のカップリング曲「偶然の答え」のMVが先日公開された。監督は同グループのMVに初参加の林希。櫻坂46が出演しているイオンカードのCMも手掛ける同監督は、CMでは人生に迷うそれぞれの登場人物たちの繊細な機微を映し出していた。今作では、校舎の屋上でメンバーたちが風を受けながら踊るカットのほか、バッグを叩き捨てる迫真の演技や、ダンス後に涙を零すシーンなど、爽やかなパフォーマンスの中にも緊張感漂う演出が収められた物語仕立ての映像になっている。ざっとMVのストーリーは以下の通り。

櫻坂46 『偶然の答え』

 渋谷の高層ビルの屋上で、景色も見ずに一人思い詰めている主人公・夏鈴。心の中で「あの頃の私は、自分ではない誰かになりたいと思っていた」と呟く。“あの頃”とは、上京前の学生時代のこと。普通の学校生活を送っていた夏鈴だが、実は他人には言えない秘密を抱えていた。いつも一緒にいる親友の莉子のことが好きなのである。ある時夏鈴は思い切って駅のホームで告白してみるも、あっさりとフラれてしまい、その日を境に2人の関係はぎくしゃくしていく。そんな苦い経験もあって夏鈴は“自分ではない誰か”になれる役者の道を志すようになった。役者としての夢を追うため上京することが決まった頃、久しぶりに出会った2人はまだどこかよそよそしい。やがて東京で暮らし始めた夏鈴が、渋谷PARCO前からスペイン坂を降りていた途中、ふと振り返るとそこにはーー。

 こうしたストーリーを描くMVに対して、メンバーたちのダンスパフォーマンスはその時々の主人公・夏鈴の感情とシンクロしているため、彼女たちの繊細な表現にも注目だ。また歌詞は、渋谷のスペイン坂で偶然遭遇したことで運命を感じた主人公が、2人を引き寄せる不思議な力を感じていくというもの。つまり、このMVは歌詞の“前日譚”であると考えられる。

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