プロダンスリーグ『D.LEAGUE』ROUND.6レポート テーマ性溢れる個性豊かなダンスで高得点続出
日本発のダンスプロリーグ『第一生命 D.LEAGUE』のROUND.6が3月22日に行われ、FULLCAST RAISERZが94点(審査員74点・オーディエンス20点)を獲得し、シーズン折り返しとなる重要な一戦を制した。
リーグの初年度となる今年は、1月10日から全12ラウンドのレギュラーシーズンがスタート。参加チームはavex ROYALBRATS、KADOKAWA DREAMS、KOSÉ 8ROCKS、CyberAgent Legit、SEGA SAMMY LUX、SEPTENI RAPTURES、FULLCAST RAISERZ、Benefit one MONOLIZ、USEN-NEXT I'moonの9組。ラウンドごとに各チームが8人編成で2分から2分15秒のパフォーマンスを繰り広げる。レギュラーシーズンの上位4チームでチャンピオンシップを行い、セミファイナルを勝ち抜いた2チームがファイナルに進み、チャンピオンが決定する。
前回の勝者はゆったりとしたネオソウルの楽曲の上でソウルダンスを新世代的な解釈で表現したSEPTENI RAPTURES。得点を上げるためにはコンセプトだけではなく、ダンスの技量も分かりやすく表現しなければいけないという課題は依然として残るなか、シーズン折り返し地点となる6試合目はどんなダンスが繰り広げられるのだろうか。そして今回から待望の有観客での開催。それがパフォーマンスにどう影響するのかも見どころだ。
審査員はレギュラージャッジである坂見誠二(DANCER JUDGE)、黒須洋嗣(ENTERTAINER JUDGE)の2名、そしてラウンドごとに異なるゲストジャッジとして、マイケル・ジャクソンと踊った唯一の日本人ダンサーであるユーコ・スミダ・ジャクソン(DANCER JUDGE)と津軽三味線プレイヤーの吉田健一(ENTERTAINER JUDGE)も参加。
先行したのはKADOKAWA DREAMS。全治3カ月のケガから復帰したKISAを加え「アーカイブ」というテーマを表現。テンポの遅い曲のなかで個々のアイソレーション(体のコントロール)も光る。チームの団結を感じさせた、このパフォーマンスに62点がついた。
続くCyberAgent Legitは楽曲と同様にダンスの雰囲気もスムーズに変化する内容で66点、KOSÉ 8ROCKSは日常音を主体にした楽曲でブレイキンをフィーチャーし、69点。SPダンサー calinとともに「ヴォーグ×ワック」で挑んだBenefit one MONOLIZは66点。前半戦はコンセプトよりもダンスを主体に組み立てたチームが多い印象である。
大きくゲームが動いたのは前回を制したSEPTENI RAPTURESのステージだった。「原点回帰」を掲げ直球なロックダンスをぶつける。これが何と高得点が連発された前回の優勝得点よりも高い75点(YUKO20/坂見17/吉田18/黒須20)を獲得、一気にトップへ。坂見は「ここのチームは何をやるか分からない」と評した。