NOA、初のオンラインライブで世界へ発信 次世代グローバルポップスターへの大きな一歩
トリリンガルアーティストのNOAが、3月13日に自身初となるオンラインライブ『NOA 1st ONLINE LIVE』を開催。ライブの模様はNOAのYouTube公式チャンネルで無料配信された。
2020年にデビュー曲「LIGHTS UP」をリリースしたNOAは、YG ENTERTAINMENTの練習生として7年間を過ごすというバックグラウンドの持ち主で、日本語・韓国語・英語の3言語を交えた歌と卓越したダンススキルで注目を集める若手アーティストだ。今年1月29日には約半年ぶりのリリースであり、デビューEPとなる『Too Young』を配信リリースしたが、今回のライブは、そんなNOAの21歳の誕生日にあわせて行われた。
幼少期からクラシック、ジャズ、ポップス、R&Bやヒップホップなど母親の影響で様々な音楽を聴いて育ってきたというNOAだが、同時期に『ハイスクール・ミュージカル』をきっかけに、“音楽”と“ダンス”で表現するエンターテインメントに興味を持ち始めたという。そういった彼の原体験とYG ENTERTAINMENTの練習生としての経験から、彼の音楽性は、K-POPや最近の音楽シーンのグローバルトレンドにも呼応するかのようにボーダレスでジャンルの垣根を感じさせないところに大きな魅力がある。
その証拠にNOAとは強いつながりも感じさせるMILLENNIUMとの共同プロデュース曲「LIGHTS UP」は、アップリフティングなEDM経由のハウス、また、tofubeatsとのコラボ曲で注目を集めるきっかけとなった「TAXI feat. tofubeats」は都会的な情景が深ぶR&B、そして、最新作となる『Too Young』収録のリード曲「Too Young」は日本が誇るEDMスターのKSUKEがプロデュースした流麗かつ哀愁を帯びたピアノハウス、神秘的な響きさえするチルなバラード「Better」は、日本のメジャーアーティストだけでなく多数の海外アーティストとの仕事で知られるRyosuke“Dr.R”Sakaiが手がけるなど多彩な音楽性を感じさせる。そして、国内外の名手を迎えてリリースされたこれらの楽曲はNOAの個性と呼応するように世界中のコアな音楽好きも唸るハイクオリティなものになっていることが特徴だ。
そんな楽曲を引っ提げて行われた約30分のライブは、初っ端から「LIGHTS UP」の疾走感に合わせるようにエンジン全開でスタート。今回が初披露となる「Friends?」、「Better」をはじめ、ライブ中にNOA自身が「僕にとってもみなさんにとっても思い出深い曲」と語ったファンとのつながりの中で生まれたアンリリースド曲「FIREWORKS」を含む全7曲が披露された。
ライブ自体は、シンプルな照明とダンサー二人を迎えたミニマルな編成で行われたが、配信ライブならではの多角的なカメラワークによって、リアルライブでは見ることが難しいNOAの表情までを臨場感たっぷりに楽しめるものになった。また、今回は大掛かりなステージ演出はなく、舞台もダンススタジオのような小規模なスペースとなったが、その分、会場のサイズ感と時にズームで映される映像によって、ファンはあたかもリアルのライブ会場の最前列で彼のパフォーマンスを見ているような気分になったことだろう。
激しいダンスを含むパフォーマンスのため、曲間のMCでは少し息切れ気味に話すNOAの姿も印象的だった。ライブの終盤では「状況がまた良くなったら皆さんにすぐ会いにいく」と語られたが、そのリアルな様子があったからこそ、コロナ禍が落ち着いた後に行われるであろうファンの彼のリアルライブへの期待が大きく膨らんだことは間違いない。