つぼみ大革命、作詞家zoppによる2ndアルバム『最強つぼみDX』解説公開
つぼみ大革命が、3月3日に発売された2ndアルバム『最強つぼみDX』発売を記念して作詞家zoppによる収録楽曲の解説を公開した。
『最強つぼみDX』には、コレサワが作詞作曲を手掛けた新曲「ぷにゅ」を含めた14曲を収録。zoppは、シングル曲「走りだせ希望」の歌詞を手掛けている。
また本日3月3日20時よりアルバム発売を記念して、つぼみ大革命公式YouTubeチャンネルにて緊急生配信実施。詳細はつぼみ大革命YouTubeチャンネルにて。
さらに4月29日と5月15日には、ライブ『つぼみ大革命東西ツアー~最強つぼみDX~』を開催予定だ。
『超私的作詞分析』 by zopp
「逆襲のYEAH!」
捩り言葉や親父ギャグ、それを女性アイドルに歌わせる。これぞまさにつんくさん節と言える。他にも風刺的な表現、他人と自分いじり、格言、擬音語、カタカナ英語、これでもかという要素がたっぷり詰め込まれているが、サビでは同じ言葉の繰り返しと、能天気と言えるポジティブメッセージで一刀両断する、その潔さが強いし、簡単にはできない。
タイトルは「逆襲のシャア」から来ていることに若い世代は気づくのだろうか。そんな不安なんて知ったこっちゃない捩りタイトルが最高だ。
「Viva!人類」
ハロプロ感のあるタイトルと、歌詞。迷走する今の時代性を乗り越えようと言った困難の言葉と、背中を押してくれたり、時には手を引いて一緒に走り出してくれそうなメッセージが溢れていて、彼女たちらしさがあったし、今を切り取っていて共感も生まれやすい内容になっていた。ただ、個人的には色んな言葉が溢れすぎていたので、「Viva人類」以外が残らなかった。多くあるメッセージの中から選択と集中が成されていたら良かったかもしれない。
「走り出せ希望」
自分の歌詞なので褒めることはあまりしたくない。個人的には「Yeah」が多いので、そこをもっと工夫できたんじゃないかという後悔の念が強い。他の歌詞と比較すると言葉の温度感が低い。低いけれど光は帯びている。ゆえに好き嫌いは分かれると思うが、個性はある。
「ガンバレボリューション☆」
ドジっ子言葉とギャル言葉(若者言葉?)、真面目とお気楽を歌詞の展開で上手く切り替えている辺りは、アイドルとは思えない作詞技術を感じる。そしてしっかりと脚韻をしている辺りもプロ感がある。「てにをは」などが代表例の女子や助動詞の少なさもプロ感に加速をつけている。
「TE・U・RI」
個人的にはこの歌詞が一番気に入っている。気の利いたフレーズや、洗練された言葉もないが、ただただ情熱を感じる。「バイトやめたい」と同じように個性的なテーマだからこそ、分かりやすい言葉選びになっている。どちらも個性的だと理解してもらえず言葉がただの飾りになってしまう。
「バイトやめたい」
バイトをしていた人で、この歌詞に共感しない人はいないだろう。それぐらいの圧倒的な共感をそこここに感じる。テーマやモチーフに個性があれば、奇を衒う言葉や、小難しい喩えなど必要ない。むしろ個性的なテーマだからこそ、聴き手や読み手が理解できるような易しい言葉が必要なのだ。
「ノーテンキパラダイス」
パンチラインの連続!終始、彼女たちらしいお笑い要素満天の歌詞になっていて、難しいことを考えずに耳でも目でも楽しめる。
「2人だけのStory」
良い意味で「彼女たちらしくない楽曲」。アルバムは1時間前後の物語と考えるとこういったオシャレな歌詞も必要だろう。ABの平歌の言葉選びがトリッキーなぶん、サビはとてもシンプルな感情描写になっている。本来ならば言葉選びとしては逆で、サビにインパクトを残そうと作詞されるが、逆にいっている感じがオシャレさを感じさせる。サビ頭の「Baby」やそのまま続く英語のフレーズも彼女たちらしくなくて、逆に面白い。ただ、オシャレ一辺倒になっていないのは主人公の病的なキャラクター性だろう。その辺りは無我夢中なグループらしさと重なるので、借りてきた猫感はない。
「いつキスすんねん」
関西弁というだけですでにキャッチーなのに、それを芸人としてツッコミ担当している福田さんが書いた、というだけでも面白いと感じてしまう。そんなコテコテ関西弁タイトルにも関わらず、歌詞には小説のような美しい表現があり、またその美しさを恥ずかしさで誤魔化すような生活感のある言葉もある。従来ならばどちらか一方に偏るものだが、そこに書き手の性格が滲み出ていて興味深い。この組み合わせはまるで、ピザにパイナップル、スイカに塩のような曲のある味わいを持たせている。
「ぷにゅ」
贅肉がついている比喩を「ぷにゅ」と例え、それを歌詞にしてしまう、この切り口は男性には書けない。それだけで魅力的で、嫉妬してしまう。一般的には短所なものを長所としてアピールする、まるで売れない商品を華麗に売り捌く優秀なセールスマンのような歌詞だ。
「恋愛ランチ」
タイトルと中身がそこまでシンクロしていないのがもったいない。歌詞内にもっとランチらしさがあるべきだった。サビにはランチ以上のパンチラインがあるのでそれも影響しているかもしれない。タイトルと中身がシンクロしていないと人の記憶には残りづらい。
「ずっとラララ」
まるで脚本のような歌詞。洗練された表現はほとんどないが、メンバーたちのやり取りがくっきりと想像できる。メンバーが作詞しているからこそ、許されるストレートさと言える。
最も印象的で、ストレート過ぎる歌詞だということを払拭してくれるフレーズが、後半に出てくる「マキ込んで」だ。本来は「巻き込んで」が正しい表記だが、これはきっと元メンバーの福田麻貴さんを示しているのだろう。このフレーズがあるだけで、多くは語る必要がないと思った。
「笑DNA」
グループ紹介ソング。これを聴けば彼女たちを知ることができる。それゆえに、グループに興味を持ってもらえないと聴いてもらえないリスクはある。だが、どのグループにもこういう歌はあるので、らしさ爆発してて清々しい。
※掲載時、一部内容に誤りがございました。訂正し、お詫び申し上げます。
■リリース情報
『最強つぼみDX』
2021年3月3日(水)
・Type-A(CD+DVD):¥3,500(税込)
・Type-B(CD):¥3,000(税込)
「ぷにゅ」先行配信1月20日〜
<CD収録内容> (Type-A,B共通)
1.Overture ~DAIKAKUMEI~
2.逆襲のYEAH!
3.Viva!人類
4.走り出せ希望
5.ガンバレボリューション
6.TE・U・RI
7.バイトやめたい
8.ノーテンキパラダイス
9.2人だけのStory
10.いつキスすんねん
11.ぷにゅ
12.恋愛ランチ
13.ずっとラララ
14.笑DNA
<先着購入特典>
Type-A:オリジナルポストカード(全3種からランダムで1枚)
Type-B:アザージャケット(全1種)
<Amazon.co.jp限定特典>
タイプ別メガジャケット
< Type-A>
●特典
・ブックレット(24P)
・トレーディングカード(全10種からランダムで1枚)
<DVD収録内容>
1.「走り出せ希望」Music video
2.「バイトやめたい」Music video
3.「笑DNA」Music video
4.「恋愛ランチ」Music video
5.「逆襲のYEAH!」Music video
6.「いつキスすんねん」Music video
7.「ぷにゅ」Music video
8.特典映像
<Type-B>
●特典
・ブックレット(16p)
■ライブ情報
『つぼみ大革命東西ツアー~最強つぼみDX~』
<東京>4月29日(木・祝)17:00開場 18:00開演 /品川インターシティーホール
<大阪>5月15日(土)17:00開場 18:00開演 /なんばHatch
チケット全席指定:¥4,000
別途ドリンク代:4月29日:¥500、5月15日:¥600
一般先行抽選受付
受付期間:3月5日(金)11:00〜
(チケットぴあ、ローソンチケット、e+、チケットよしもとにて受付)
■関連リンク
つぼみ大革命公式サイト