KAT-TUN 亀梨和也、年を重ねるごとに増す充実した活動 キャスター・俳優・アイドルでの活躍を振り返る

KAT-TUNでのソロ曲に対するこだわり

亀梨和也
亀梨和也

 ベースボールスペシャルサポーター、俳優と紹介してきたが、亀梨はKAT-TUNのメンバーとして活動する、歴としたアイドルだ。直近の作品でいえば、アルバム『IGNITE』 に収録の亀梨のソロ曲「CAN'T CRY」でのパフォーマンスは、前述の仕事とは違う表情、歌声、しぐさで魅了した。優しくも切ない歌い出し、サビでは〈愛愛愛から始まって NoNoNoならサヨナラ 僕はあなたが欲しいよ〉とストレートに感情をぶつけてくると同時に、その儚く繊細な歌声に胸が締め付けられた。孤独や悲しみ、本来は強い人でも叶わない恋の前では脆い……一言では言い表せられない何層にも重なる複雑な気持ちを、繊細に声色を変えて表現する亀梨。そして〈今、僕を選んで〉と歌われる部分では、叶わずとも愛することを経験した者だけが出せるであろう、色気と美しさを放っている。

 亀梨はラジオ番組でKAT-TUNにおけるソロ曲には一つテーマを設けていると語った。他アーティストが手掛けたクリエイティブの中にどう自分を落とし込むかと楽曲への意欲をみせたのだ。「CAN'T CRY」はきのこ帝国の佐藤千亜妃が手掛けていたが、3月10日発売のニューシングル『Roar』初回限定盤1に収録されるソロ曲「Pure Ice」はAK-69が楽曲を提供。新たな挑戦によって、また一つ亀梨の音楽の世界が広がる。

 自身も35歳となり、グループも15周年を迎える2021年。ラジオで亀梨は「次のフェーズに行くにあたってのいい年にしたいなと思っております」と抱負を語った。

 ドラマも終盤を迎える3月にはプロ野球も開幕、さらに『Roar』のリリース、そしてKAT-TUN15周年のコンサートツアーが控えている。息つく間もなく忙しい日々が続きそうだが、ハイフンにとって“PRECIOUS ONE”な亀梨和也。35歳の“春夏秋冬”も充実した日々になることを願う。

■柚月裕実
Web編集者/ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています。

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