OWV、4人でのパフォーマンスだからこそ際立つカラーや“らしさ” 「Ready Set Go」ダンス動画から考察
2021年3月31日に、3rdシングル『Roar』をリリースするOWV。結成記念日の4月11日には初のワンマンライブが開催予定で、さらなる活躍に期待が募る。そんな彼らの魅力の一つは、パフォーマンス力の高さだろう。2ndシングル表題曲の「Ready Set Go」ひとつとっても、スキルの高さが伝わってくる。同曲は、SEVENTEEN、GOT7、EXOの振付を担当している人気振付師チームのLOOKが担当しており、LOOKが日本人アーティストの振付を担当するのはOWVが初。そんな貴重なダンスをじっくり味わえる「『Ready Set Go』Dance Practice Video」が、2月10日に公式YouTubeチャンネルにアップされた。そこで、この動画から見えたOWVのパフォーマンスの魅力を紐解きたい。
では、OWVのパフォーマンスにおける魅力は何なのだろうか。まず挙げられるのは、なんといっても「完成度の高さ」だろう。「『Ready Set Go』Dance Practice Video」を見ると、全てがパーフェクトにシンクロしているわけではないことに気がつく。細かな振りが多いからこそ、それぞれの個性がよく見えるし、スタンスやリズムの取り方も微妙に違っていることがわかる。だが、音のハメ方やストップのタイミングが合っているからか、非常に揃っているように見えるのが不思議だ。特に本田康祐はスピーディーに移動した直後に周りに合わせてピタリと止まるという動きを難なくこなしており、体の使い方に感服する。さらに、メンバーたちの表情も踊っているようなのが素晴らしい。MV本編を見ても、佐野文哉が少し眉を上げて表情を作ったり、中川勝就がラップのアクセントに合わせて顔に力を入れてみたり……。まさに全身を使ってパフォーマンスをしていることがわかる。
次に挙げたいのは、「新しさ」だ。「Ready Set Go」の振付はテンプレのダンスではなく、「そんな動きもアリなのか」と発見があるものが多い。「『Ready Set Go』発売記念生配信特番!」の中で、中川は「歌舞伎ダンスの音ハメとシンクロがめちゃくちゃかっこいい」とおすすめポイントを挙げていたが、その振りも然り、1コーラス目Bメロの終わりで浦野秀太が佐野と本田に引きずられて後ろに下がる部分や、サビに出てくるM字開脚など、一度見たら忘れられないインパクトのある振りが盛り込まれているのである。また、「『Ready Set Go』Dance Practice Video」の動画自体にも新しさがある。ダンプラ動画といえば、定点カメラで撮影されることがセオリーだが、今回はダンスの全容を見せつつもカメラワークが加わっている。エンターテインメント性の高い動画になっており、もはや“プラクティス”の領域を脱したと言っても過言ではない。